ジャーナル/Vegetable Garden · 8分で読めます
いちごの植え付け時期|秋植えが翌年の収穫を決める理由
いちごの植え付け適期は10月中旬〜11月中旬の秋植え。苗選び、株間、クラウンを埋めない浅植え、翌年5〜6月の収穫までの管理をわかりやすく解説します。
かんたんに言うと
いちごの植え付け適期は10月中旬から11月中旬の秋植えです。土がまだ暖かいうちに根が張り、冬の寒さに当たることで花芽ができ、翌年5〜6月にしっかり収穫できます。春植えもできますが、最初の年の収穫はほとんど期待できません。クラウン(株元の芽の付け根)が土に埋まらない「浅植え」を守り、株間25〜30cm、日当たりのよい場所に植えてください。
いちごの苗が店頭に並ぶのは春が多いため、つい春に買って植えてしまいがちです。けれども、秋に植えた株は翌年の初夏にきちんと実をつけ、春植えより丸一年早く収穫にたどり着きます。日本ではプランター栽培やベランダ菜園が主流ですが、秋植えが有利なのは畑でも鉢でも変わりません。
秋植えが有利な理由
土はまだ暖かく、空気は涼しい——これが根にとって理想的な組み合わせです。暑さのストレスがない分、根は一気に張ります。雑草や害虫の勢いも春ほどではありません。そして冬までにしっかりしたクラウンができ、寒さに当たることで花芽が分化します。つまり、翌シーズンの花はこの秋の準備で決まるのです。
一方、春に植えた株は、根を充実させるために最初の花を摘み取るのが基本になります。結局、収穫は一年先送り。同じ手間、同じ苗で、時期だけで一年の差がつくわけです。
日本の栽培カレンダー
9月は植え付けの準備期間です。プランターや畑の土づくりを進め、苗を確保しておきます。植え付けの本番は10月中旬から11月中旬。寒い地域では10月中に、暖かい地域では11月に入ってからでも間に合います。植え付け後、地上部の動きは冬のあいだ止まって見えますが、地中では根が伸び続けています。収穫は翌年の5〜6月です。
苗の選び方
- ポット苗:根鉢が崩れにくく失敗が少ないので、初めての方や植え付けが遅れた場合におすすめです。
- 裸苗(根を洗った苗):価格は手ごろですが、届いたらすぐに植える必要があります。枯れたように見えても生きています。
- 一季なり品種:春に一度、まとまった量を収穫できます。味の濃さが魅力です。
- 四季なり品種:小さな収穫が長く続くタイプで、プランターやベランダ向きです。
植え方の手順
いちごは日当たりが命で、1日6時間以上日が当たる場所を選びます。土は有機質に富み、水はけがよく、pHはやや酸性の5.5〜6.8程度が理想です。植え付け前に堆肥を混ぜ込んでおきましょう。
そして、成功と失敗を分ける最大のポイントが「浅植え」です。クラウンが土の表面とちょうど同じ高さになるように植え、根はその下で広げます。深く埋めるとクラウンが腐り、逆に高すぎると乾いて傷みます。株間は25〜30cm、条間(列の間隔)は60〜75cm。プランターなら65cmサイズに2株が目安です。植え付け後はたっぷり水をやり、根づくまでは土が乾ききらないように管理します。
最初のシーズンの管理
株元にはわらを敷きます。実が土で汚れず、土の乾湿の差もやわらぎ、ナメクジも寄りにくくなります。冬は寒さに当てることが花芽には必要なので、無理に室内へ取り込む必要はありません。霜柱で株が持ち上がる地域だけ、軽く敷きわらを足して守ります。
植え付けた年の秋に出るランナー(つる)は切り取り、親株にエネルギーを残します。捨てる必要はありません。発根させれば、来年用の苗が無料で手に入ります。
ヒント:いちごはプランターやハンギングバスケットでもよく育ちます。クラウンを埋めないルールは同じで、鉢は乾きやすいので水やりの回数を増やし、花が咲き始めたら定期的に追肥します。
注意:過去3〜4年のあいだにトマト、じゃがいも、ピーマン、なすを育てた場所は避けてください。これらはいちごと同じ土壌病害である半身萎凋病(バーティシリウム萎凋病)を共有します。場所を変えるか、新しい培養土を入れた容器で育てましょう。
株の寿命
いちごは多年草ですが、よく穫れるのは1〜3年目までです。それ以降は実が小さくなり、収量も落ちます。3〜4年ごとに、いちばん元気な株から取ったランナー苗で植え替えると、買い足さずに畑やプランターを若返らせることができます。
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よくある質問
春にいちごを植えてもいいですか?
植えられますが、最初の年は花を摘んで根を充実させるのが基本なので、収穫は翌年になります。可能なら10月中旬〜11月中旬の秋植えがおすすめです。
植え付けから収穫までどのくらいかかりますか?
秋に植えた株は翌年の5〜6月に収穫できます。おおよそ7〜8か月です。春に植えた場合は、そのさらに翌年になることがほとんどです。
いちごは毎年収穫できますか?
はい、多年草なので3〜4年はよく実ります。その後は元気な株から取ったランナー苗で更新すると、収量を保てます。