ジャーナル/Care Basics · 6分
ブロメリアの育て方|筒への水やり・置き場所・子株
アナナス類(グズマニアなど)ブロメリアの育て方。葉の筒への水やり、明るい日陰の置き場所、冬越し、花が終わったあとの子株の扱いまで解説します。
かんたんに言うと
ブロメリア(アナナス類)は明るい日陰に置き、株の中心にある筒(タンク)に水をためて管理します。用土はごく軽く湿る程度で十分です。色づいた苞は数か月もちますが、その後は親株がゆっくり枯れていき、足元に子株を残します。子株を植えれば同じ株を続けていけます。
彫刻のようなロゼット、鮮やかな花序、葉の中心に水をためる姿。ブロメリアは難しそうに見えますが、実際は観葉植物の中でもかなり丈夫な部類です。ただしひとつだけ理解しておくことがあります。ブロメリアは本来「鉢植えの植物」ではありません。パイナップルやサルオガセモドキを含む3,000種以上の多くは、熱帯アメリカの樹上に着生し、葉の筒にたまった水を吸って暮らしています。鉢ではなく筒を世話する。それだけで数か月楽しめます。
まずは種類を知りましょう
- グズマニア — 園芸店でいちばん見かけるタイプ。赤・オレンジ・黄のトーチ状の苞。葉がやわらかく、光はやや控えめが好みです。
- ブリキア(ヴリーセア)— 平たい剣のような花序と、美しい縞模様の葉。
- エクメア — 銀白色の硬い葉とがっしりしたピンクの花序。比較的強い光に耐えます。
- ネオレゲリア — 開花期に中心が赤く染まる葉を楽しむタイプ。花は筒の奥に咲きます。
- チランジア — いわゆるエアプランツ。筒も鉢もなく、ソーキングや霧吹きで管理します。
以下の管理はタンクをもつタイプ全般に当てはまります。チランジアは別の記事で解説しています。
置き場所と光
明るい日陰、いわゆるレースのカーテン越しの光が理想です。東向きの窓辺、または南・西向きの窓から1メートルほど離した位置が向いています。目安として、やわらかく曲がる緑の葉(グズマニア、ヴリーセア)はやさしい光を、硬く銀白色や模様の強い葉(エクメア、ネオレゲリアの多く)はより強い光を好みます。光が足りないと葉色が褪せ、子株も色づきません。真夏の直射日光は葉焼けの原因になります。
水やりは「筒が先、用土は後」
ロゼットの中心にある筒に、常に2cmほど水をためておきます。1〜2週間に一度は流しの上で株を傾けて古い水を捨て、新しい水を入れ替えてください。水がよどむと雑菌が増え、酸っぱいにおいがして、株の中心が腐る原因になります。用土は表面が乾いたときに少量だけ。軽く湿る程度が正解で、過湿は禁物です。冬、室温の低い部屋では筒の水をほとんど空にし、用土もごく控えめにします。低温と過湿の組み合わせが芯腐れの最大の原因です。
水は雨水や浄水がおすすめです。硬度の高い水を使うと筒に白い付着物が残り、葉先が茶色くなります。水道水を使う場合は、少なくとも一晩汲み置きしてから与えてください。
注意:ブロメリアは銅に弱い植物です。銅製の容器に入れた水は使わず、防腐処理をした木材のそばに置かないでください。また、鉢皿に水をためたままにしないこと。ブロメリアの根はほとんど固定用で、根腐れは乾燥よりずっと早く株を枯らします。
温度と湿度、梅雨の注意
18〜27℃の室温であればどの種類も快適です。冬はおおよそ10〜12℃以上を保ち、冷たいすきま風やエアコンの風、暖房器具のそばを避けてください。湿度は50%以上を好むので、明るい浴室やキッチンは好適です。一方、梅雨時は蒸れに注意します。窓を開けるかサーキュレーターで空気を動かし、葉の間に水が長くとどまらないようにしましょう。冬の乾いた暖房空気の時期は、週に数回の霧吹きが効果的です。
鉢と用土
鉢は小さめが正解です。ロゼットの大きさに比べて根はごくわずかしかありません。ラン用のバークに観葉植物用の用土を混ぜた、水はけのよい配合を使い、植え替えは子株を独立させるときか、株が倒れてしまうときだけにします。慣れてきたら、小型種をコルクや流木に着生させる仕立ても楽しめます。自生地とまったく同じ姿になります。
開花と、知らないと驚く一生
これを知っておくと落胆せずにすみます。ブロメリアのロゼットは一生に一度しか開花しません。購入時の鮮やかな「花」はほとんどが苞で、3〜6か月も色を保ちます。観葉植物の中でも最長クラスの見ごろです。やがて茶色くなったら、花茎を根元で切り取ります。その後数か月かけて親株はゆっくり衰えていきますが、これは管理の失敗ではなく、この植物の生き方です。枯れる前に、必ず次の世代を用意しています。
子株で株を更新する
子株は開花中から開花後にかけて、親株の足元に出てきます。親株の3分の1から半分ほどの大きさになるまで付けたままにし、清潔でよく切れるナイフで、できた根ごと切り離します。バーク主体の用土を入れた小さな鉢に植え、軽く湿らせて明るい場所で育てれば、1〜3年で開花サイズに育ちます。
ヒント:十分大きいのに咲かない子株は、りんごを使って促せます。透明な袋に熟したりんごと一緒に1〜2週間入れておくと、果実が出すエチレンが花芽形成を促し、6〜14週間後に花序が上がってきます。生産者も使う方法です。
よくあるトラブル
- 葉先が茶色くぱりぱり — 空気の乾燥、または硬度の高い水道水。湿度を上げ、雨水や浄水に切り替えます。
- 株元がやわらかく茶色い、酸っぱいにおい — 過湿や低温による芯腐れ・根腐れ。筒の水を捨てて乾かし、親株が手遅れなら子株を救出します。
- 色が褪せて間のびする — 光量不足です。窓に近づけましょう。
- カイガラムシ・コナカイガラムシ — 葉の付け根と裏を確認し、石けん水を含ませた綿棒でふき取り、毎週繰り返します。
ペットのいるご家庭にうれしい点として、一般的なブロメリアは犬や猫に対して無毒とされています。様子がおかしいのに原因がわからないときは、PlantMeで撮影してみてください。種類を判別したうえで、症状を病害データベースと照合して診断します。
よくある質問
花が終わったら枯れてしまうのですか。
はい、それが正常です。どのロゼットも一度だけ開花し、その後数か月かけて衰えながら足元に子株を出します。子株を育てれば、同じ系統をいつまでも楽しめます。
水やりの頻度はどのくらいですか。
筒には常に少量の水をためておき、1〜2週間に一度は捨てて入れ替えます。用土は表面が乾いたときに軽く。冬、室温が低い部屋では筒をほぼ空にしてください。
枯れた花は切ったほうがいいですか。
はい。苞が茶色くなったら、清潔なはさみでロゼットのできるだけ低い位置から切り取ります。同じ花茎が再び咲くことはなく、切ることで子株に養分が回ります。
冬はどう管理しますか。
最低10〜12℃以上を保ち、窓際の冷え込みと暖房の風を避けます。筒の水は少なめにし、用土もほとんど乾かし気味に。乾燥した室内では、葉水で湿度を補ってください。
執筆者について

観葉植物とインテリアグリーン
ウレンさんは数えきれないほどの観葉植物を枯らしてきたからこそ、あなたの株が弱っている理由がすぐに分かります。今では実験室も兼ねた明るい小さな部屋で、何百株もの植物を元気に育てています。ルールに従うのではなく植物のサインを読み取ることを大切にし、どんな窓辺にも一枚の葉があってほしいと考えています。