ジャーナル/Vegetable Garden · 7分
マイクログリーンの育て方|室内で7〜21日で収穫
マイクログリーンを窓辺で育てる方法。初心者向けの種、まき方の手順、カビと根毛の見分け方、収穫と保存のコツまでわかりやすく解説します。
かんたんに言うと
マイクログリーンは、野菜やハーブの芽を草丈5〜10cmで収穫するもので、種まきから7〜21日ほどで食べられます。湿らせた用土やヤシ殻を2〜3cm敷いて種を密にまき、2〜4日暗くして発芽させ、その後は明るい窓辺へ。毎日腰水で水をやり、用土のすぐ上をハサミで切って収穫します。初心者にはラディッシュ、豆苗、マスタードがおすすめです。
マイクログリーンは、あなたが育てるなかでいちばん早く収穫できる作物です。早ければ1週間、庭も不要、季節も選びません——窓辺さえあれば、1月でも7月でも同じように育ちます。日本ではカイワレ大根がおなじみですが、あれもマイクログリーンの仲間だと考えるとイメージしやすいはずです。ここでは育て方の全手順と、初心者がつまずく2つの問題(カビと、「これはカビ?」問題)をまとめます。
マイクログリーンとは何か
マイクログリーンは、ラディッシュ、えんどう、ブロッコリー、マスタード、ひまわりといった普通の野菜やハーブの芽を、密にまいて若いうちに——本葉が出はじめる頃に——収穫したものです。スプラウト(もやし・カイワレ類)とは違います。スプラウトは水を入れた容器のなかで発芽させ、数日で根ごと食べるため、衛生面が話題になりやすいのですが、マイクログリーンは用土のうえで空気と光を受けて育ち、土の上で切った茎と葉だけを食べます。
味は見た目以上に主張します。ラディッシュのマイクログリーンはしっかり辛く、豆苗は生のえんどうそのものの風味。しかも同じ重さなら、成熟した野菜よりビタミンが凝縮されています。
最初に育てやすい種類
初心者向けマイクログリーンと収穫までの日数
| 種類 | 収穫までの日数 | メモ |
|---|---|---|
| ラディッシュ | 6〜8日 | いちばん早く失敗しにくい。ぴりっと辛い |
| マスタード・クレス | 7〜10日 | 早くて風味が強い。窓辺栽培の定番 |
| ブロッコリー | 8〜10日 | 味は穏やか。栄養価が高い |
| 豆苗(えんどう) | 10〜14日 | 種は一晩浸水。2回目の収穫ができることも |
| ひまわり | 10〜12日 | 一晩浸水。香ばしく食感がよい。種皮は取り除く |
| ビーツ・スイスチャード | 12〜21日 | 生長は遅めだが軸の色が鮮やか |
| バジル | 15〜25日 | 遅いが香りは格別 |
用意するもの
- 深さ3〜5cmの浅いトレーや容器。いちごのパックや惣菜の容器に穴をあけたもので十分です。
- 用土:培養土、種まき用土、ヤシ殻(ココピート)を2〜3cm。麻やジュートのマットも使えます。
- 種:できればスプラウト・マイクログリーン用として売られているものを。未処理で、まとめ買いすると割安です。着色・コーティングされた消毒処理済みの種は使わないでください。
- 霧吹き、明るい窓辺、ハサミ。冬の暗い部屋では植物育成ライトがあると便利ですが、必須ではありません。
育て方の手順
- 用土は、固く絞ったスポンジくらいの湿り具合にして、強く押さえずに表面をならします。
- 密に、むらなくまきます。畑の条まきよりずっと厚く、種同士がほぼ触れ合い、種1粒分の間隔があるくらいが目安です。えんどうやひまわりなど大粒の種は、一晩水に浸けてからまきます。
- 種を軽く押さえて用土に密着させます。細かい種は覆土不要、大粒の種はふるった土を薄くかけます。
- しっかり霧吹きをしてからトレーにふたをします(もう1枚のトレーを逆さにかぶせる、皿をのせるなど)。この暗期は2〜4日で、発芽させるための工程です。軽い重しをのせると、茎がしっかりします。
- ほとんどが発芽し、茎が2〜3cmになったらふたを外し、明るい場所へ移します。黄色っぽい芽も1日で緑になります。
- 水やりは毎日、腰水で。トレーを2cmほどの水に数分浸してから、しっかり水を切ります。葉を濡らさないことが、いちばんのカビ対策です。
- 草丈5〜10cm、子葉が開ききるか本葉が出たら収穫です。通常7〜21日。清潔なハサミで用土のすぐ上を切ります。
カビと、カビではない白いふわふわ
初心者がいちばん驚くのが、数日目に芽の根元に現れる白いふわふわです。よく見てください。1本の根を取り巻くように細く整った毛が出ていて、水をやると消えるなら、それは根毛です。まったく正常で、むしろ元気な証拠です。カビはこれと違い、用土の上に広がってクモの巣のように茎と茎をつなぎ、かび臭いにおいを伴うことが多いものです。とくに湿度の高い梅雨の時期は要注意で、まく量を少し減らす、腰水にする、窓を少し開けたり小型の扇風機を回したりして風を通す、といった対策が効きます。発生してしまったら、その部分と下の用土ごと取り除き、残りは早めに収穫しましょう。
収穫したあと、また生えてきますか
基本的には生えません。生長点より下で切るため、その芽の役目はそこで終わりです。根と用土のマットは処分して、新しく種をまきましょう。例外は豆苗で、いちばん下の葉の上で切れば、2回目(ときに3回目)の収穫ができることがよくあります。切らさず食べたいなら、再生に期待するより5〜7日ごとに新しいトレーをまくほうが確実です。
食べ方と保存
風味も日もちも、食べる直前の収穫がいちばんです。必要なら軽く洗ってやさしく水気を切ります。切ったマイクログリーンは、キッチンペーパーを1枚入れた密閉容器で冷蔵すれば5〜7日ほど保ちます。加熱するとすぐにしんなりするので、卵料理やスープ、サンドイッチ、サラダに生のままのせるのが向いています。
トレーに見慣れない芽が混じっていて、雑草の種が紛れたのか気になる——そんなときはPlantMeアプリで撮影してみてください。35,000種類以上の植物を93%のTop3精度で判別し、子葉や本葉の段階でも意外なほど正確に見分けてくれます。
よくある質問
マイクログリーンは何日で育ちますか。
ラディッシュのような早い種類は6〜8日、多くは7〜14日、バジルなど遅い種類は3週間以上かかることもあります。
植物育成ライトは必要ですか。
必要ありません。明るい窓辺で十分です。冬場の暗い部屋なら、簡単なLED育成ライトをトレーの10〜20cm上に置くと、茎がしっかりして色も濃くなります。
普通の野菜の種でも育てられますか。
未処理の種であれば使えます。着色やコーティングがされた種は避けてください。密にまくので、スプラウト用の種をまとめて買うほうが割安です。
スプラウトと同じように衛生面が心配ですか。
心配は小さくなります。スプラウトは高温多湿で発芽させ、根ごと食べるため細菌が増えやすいのですが、マイクログリーンは空気と光のなかで育ち、切った茎と葉だけを食べます。それでも食べる前に洗いましょう。
マイクログリーンが倒れてしまうのはなぜですか。
光を求めて徒長しているか(もっと明るい場所へ)、まきすぎか、立枯病が用土際の茎を侵しているかのいずれかです。まく量を減らし、腰水で水をやると防げます。