ジャーナル/Seasonal · 6分で読めます
球根ベゴニアの冬越し|掘り上げから保存まで
文: Arthur Meade · 家庭菜園と季節の作業
球根ベゴニアの冬越し方法。掘り上げの時期、2週間の乾燥、5〜10℃での保存、春の植え付けまで。木立性ベゴニアの室内管理も解説します。
かんたんに言うと
球根ベゴニアは霜が降りて葉が傷むころ、10〜11月に掘り上げます。球根を取り出して2週間ほど乾かし、おがくずやバーミキュライトに入れて5〜10℃で春まで保存してください。植え付けは遅霜の心配がなくなる4月ごろです。木立性・根茎性のベゴニアには球根がないので、鉢のまま室内の明るい窓辺で冬越しさせます。
ベゴニアは手間のわりに何か月も咲き続けてくれますが、寒い夜がひと晩あるだけで一気に倒れてしまいます。ただ、多くのベゴニアは「寒さに弱い」だけで、本当の一年草ではありません。秋に30分ほど作業しておけば、その年の株をそのまま来季に持ち越し、より大きく充実した株からスタートできます。方法はタイプによってまったく違うので、まずは見分けからです。
まず、どのベゴニアかを確かめる
- 球根ベゴニア(バラのような大輪、地上部が完全に枯れる):球根を掘り上げて休眠状態で保存します。この記事の中心になる方法です。
- センパフローレンス(四季咲きベゴニア。小輪で厚みのある葉、ひげ根):球根がないので、鉢上げして室内の観葉植物として冬越しさせます。
- 根茎性ベゴニアや木立性ベゴニア(レックスベゴニアやエンジェルウィングなど葉を楽しむタイプ):一年中室内管理で、掘り上げは不要です。
- 耐寒性のあるシュウカイドウ(Begonia grandis):暖地なら厚めのマルチングで庭に植えたまま冬を越します。
ヒント:迷ったら鉢から抜いてみてください。茎の下に平たいコルク質の塊があれば球根ベゴニアです。PlantMeアプリで撮影すれば、タイプの判別もその場でできます。
掘り上げの適期
タイミングは兼ね合いです。葉が長く残るほど養分が球根に戻りますが、強い霜に当たると球根まで傷みます。日本では10〜11月、初霜で葉が傷み始めたら数日以内に、地面が凍る前に掘り上げるのが基本です。夏の終わりからは水やりを少しずつ減らし、追肥をやめて休眠に向かわせておきましょう。
掘り上げと乾燥の手順
- 茎を球根の上2〜3cmのところで切り戻します。
- 球根を突き刺さないよう茎から少し離してフォークを入れ、根鉢ごと持ち上げます。
- 土を軽く払い落とします。水洗いはせず、皮もむかないでください。
- 風通しのよい涼しく乾いた場所に重ならないよう並べ、2週間ほど乾かします。残った茎が乾き、軽くひねると外れるようになれば完了です。
注意:危ないのは茎の付け根です。緑の茎を球根ぎりぎりで折ると、湿った傷口ができて保存中に腐ります。乾燥させて自然に外れるまで待ちましょう。
冬のあいだの保存方法
乾かした球根は、ほぼ乾いたおがくず・バーミキュライト・ヤシ殻繊維を入れた段ボール箱か紙袋に、互いに触れないように埋めます。保存温度は5〜10℃。凍らない物置や無加温の部屋、玄関などが向いています。月に一度は確認し、柔らかいものやカビたものは処分してください。しわが寄ってきたら、詰め物にごく軽く霧を吹きます。
センパフローレンスは室内で冬越し
ひげ根タイプは、そのまま育て続ければ冬も咲きます。霜が降りる前に草丈を半分ほど切り戻し、新しい水はけのよい用土で鉢に植え替え、葉裏を中心に害虫がいないか確認してから、冷たい風の当たらない明るい窓辺に置きます。水やりは表土が数センチ乾いてから。冬の水のやりすぎが、室内で枯らす最大の原因です。春は1週間ほどかけて外の環境に慣らしてから、遅霜の心配がなくなったら屋外へ戻します。
春の植え付け
4月ごろ、くぼんだ面を上にして湿らせた用土のトレイに球根を並べ、うっすら覆う程度に植えます。温度は18℃前後、明るい場所で管理します。芽が数センチ伸びたら一株ずつ鉢に上げましょう。屋外に出すのは遅霜の心配が完全になくなってから。ベゴニアは春先の冷え込みに弱く、一度傷むと回復に時間がかかります。
よくある質問
球根を庭に植えたまま冬越しできますか。
ほとんど霜が降りない暖地にかぎられます。土が凍る地域では腐るか凍害を受けます。シュウカイドウのような耐寒性のあるタイプなら厚いマルチングで越冬できますが、球根ベゴニアは掘り上げるほうが確実です。
鉢のまま保存してもよいですか。
できます。茎を切り戻し、用土をほぼ完全に乾かしてから、鉢ごと5〜10℃の凍らない場所に置きます。ただし湿った用土は球根を腐らせやすいので、箱保存より確実性は落ちます。月に一度は確認してください。
保存中に球根が腐ってしまいました。
原因はほぼ湿気です。茎を短く切りすぎた、詰め物が湿っていた、保存場所が暖かく蒸れていた、のいずれかでしょう。乾燥はしっかり2週間、保存中もごく乾き気味を保ってください。
室内で冬越しした株が間のびしています。
問題ありません。冬の室内は光が弱いので多少の徒長は自然です。春の初めに3分の1ほど切り戻せば、光が戻るとともにまた枝数が増えて茂ります。