ジャーナル/Care Basics · 読了目安7分

ミリオンバンブー(幸運の竹)の育て方|水栽培・黄変対策

Wren Hollis

文: Wren Hollis · 観葉植物とインテリアグリーン

ミリオンバンブー(開運竹)の育て方を解説。水栽培のコツ、水の質、光・温度、増やし方、茎が黄色くなる原因と対策までまとめました。

かんたんに言うと

ミリオンバンブーは実は竹の仲間ではなく、ドラセナの一種「ドラセナ・サンデリアーナ」です。水だけでも土でも育てられます。根と茎の下2〜3cmが常に水に浸かるようにし、水は毎週すべて入れ替えましょう。水道水は一晩汲み置きするか浄水を使い、明るい間接光、温度は16〜29℃を保ちます。茎が黄色くなるのは、多くの場合、直射日光の当てすぎか水質の問題です。

多少の光不足や水やり忘れ、少々怪しい花瓶の水にも耐えてくれる、丈夫でおめでたい観葉植物といえばミリオンバンブーです。日本では「開運竹」とも呼ばれ、螺旋やタワー状に仕立てられた姿でよく贈り物として選ばれます。実は多くの人が最初に育てる観葉植物のひとつでありながら、意外と誤解も多い植物です。水栽培でも土植えでも、あの緑の茎を長く保つコツをまとめました。

実は竹の仲間ではありません

ミリオンバンブーの正体は、中央アフリカ原産の熱帯性植物ドラセナ・サンデリアーナです。節のある茎は竹によく似ていますが、両者に植物学的なつながりはありません。本物の竹はイネ科の植物で室内では育ちにくいのに対し、ドラセナはリビングのような暖かく光の弱い環境にちょうど適応しています。この違いを知っておくとお手入れがぐっと楽になります。庭の竹ではなく、あくまでドラセナとして扱うのがコツです。手元の株が本物か自信がないときは、PlantMeで写真を撮ってみてください。35,000種類以上の植物・品種を上位3候補の正解率93%で識別してくれるので、本物の竹なのか、姿を変えたドラセナなのかがすぐにわかります。

水栽培のポイント

定番の楽しみ方は、玉石やビー玉を敷いた花瓶に茎を立てるスタイルです。根と茎の下2〜3cmが常に水に浸かるようにし、蒸発した分はこまめに継ぎ足しましょう。もっとも大切な習慣は、毎週水をすべて入れ替えることです。梅雨から夏にかけては水温が上がりやすく、雑菌や藻が発生しやすい季節なので、この週1回の水換えがいちだんと重要になります。水が澱むと腐敗臭のもとになり、根が傷む一番の近道です。

  • 毎週すべての水を入れ替え、ついでに玉石と根を流水ですすぎましょう。
  • 水位は常に一定に保ちます。週の途中で根が乾くとストレスになります。
  • 藻が出やすい場合は、光を通さない容器に替えましょう。光と養分がそろうと藻は増えます。
  • 水栽培での施肥は2か月に1回、規定濃度の4分の1に薄めた液体肥料で十分です。与えすぎは根を傷めます。

水の質が成否を分けます

ミリオンバンブーは水道水に含まれる塩素やフッ素に敏感なことで知られ、葉先が茶色く焼けたり、茎全体がじわじわ黄色くなったりする原因になります。浄水や汲み置きした水を使いましょう。やかんや水差しに水道水を入れて蓋をせず一晩置くだけで、塩素がある程度抜け、植物への刺激をやわらげられます。

土で育てる場合

あまり一般的ではありませんが、実は土植えのほうが長生きします。花瓶栽培の株は1〜2年で弱ってくることが多い一方、鉢植えはずっと長く元気を保てます。排水穴のある鉢に水はけのよい観葉植物用の培養土を使い、土の表面から2〜3cmが乾いたら水を与え、鉢を受け皿の水に浸けたままにしないようにします。春から夏は月1回、通常の観葉植物用肥料を施し、冬は施肥を休みましょう。

光と温度

明るい間接光がベストです。東向きや北向きの窓辺、あるいは明るい窓から1〜2m離れた場所が理想的です。真昼の直射日光は葉を焼き、黄変の二大原因のひとつになります。かなり暗い場所でも枯れずに耐えますが、生育が鈍り茎が間延びしてしまいます。温度はおおむね16〜29℃を保ち、冷たいすきま風、エアコンの風、暖房器具の近くは避けましょう。特に冬の窓辺は夜間に冷え込みやすいので、窓ガラスから少し離して置くのがおすすめです。冬は蒸発が減るぶん水の消費も遅くなるので、水位の確認を忘れないでください。

ヒント:花瓶を毎週4分の1回転させましょう。ミリオンバンブーは光のある方向へ傾く性質があるので、定期的に向きを変えることで茎がまっすぐに育ちます。

剪定と増やし方

茎が上部だけ重くなって間延びしてきたら、清潔なハサミで側枝(主茎ではなく)を節のすぐ上で切り戻します。切り取った枝はそのまま新しい株になります。下葉を取り除いて水に挿しておけば、2〜3週間ほどで発根することが多いです。太い主茎そのものは切り口からきれいに再生しないため、姿を整えたいときは側枝の管理で対応しましょう。

本数にまつわる縁起の話

風水では茎の本数に意味があるとされ、2本は愛情、3本は幸福、5本は富、6本は健康、8本は成長、9本は大きな幸運を象徴すると言われます。信じるかどうかは別として、店頭でこうした本数ぴったりの束をよく見かけるのはこのためです。多くの場合4本の束は避けられますが、これは一部のアジア圏の言語で「4」の音が「死」を連想させることに由来します。

茎が黄色くなる原因と対策

  • 上のほうから黄色くなる:多くは直射日光の当てすぎです。少し日陰へ移しましょう。
  • 花瓶栽培で下のほうから黄色くなる:水が古くなっていたり塩素が残っていたり、肥料焼けの可能性があります。水を換え、根と玉石をすすぎ、しばらく施肥を控えましょう。
  • 根元が柔らかく変色し嫌な臭いがする:腐敗のサインです。健康な緑の上部を切り取り、新しい水で再発根させましょう。傷んだ部分は回復しません。
  • 茎全体が完全に黄色くなった:残念ながらもう緑には戻りません。ほかの茎の水を悪くしないよう取り除きましょう。

注意:ミリオンバンブーは犬や猫がかじると中毒を起こす可能性があり、樹液が皮膚を刺激することもあります。好奇心旺盛なペットの手が届かない場所に置きましょう。ご自宅の植物がペットに安全かどうか気になる場合は、PlantMeのライブラリで毒性の有無をすぐに確認できます。

それでも調子がよくない理由がわからないときは、いちばん状態の悪い茎をPlantMeで撮影してみてください。500種類以上の病害や生育トラブルと照らし合わせて診断し、具体的な対処ステップを提示してくれます。

よくある質問

ミリオンバンブーは水だけでずっと育てられますか。

実際には、花瓶栽培のミリオンバンブーは1〜2年ほどで弱ってくることが多く、土植えのほうがずっと長生きします。それでも水栽培の見た目が好きな場合は、毎週水を換え、浄水を使い、古い茎が弱ってきたら健康な上部を再発根させるとよいでしょう。

葉先が茶色くなるのはなぜですか。

ほとんどの場合は水質が原因です。水道水中の塩素やフッ素が葉先を傷めます。浄水や一晩汲み置きした水に切り替え、茶色くなった部分は葉の形に沿ってハサミで整えましょう。

ミリオンバンブーの成長速度はどれくらいですか。

室内ではゆっくりめの成長です。1シーズンで数枚の新葉と数cmの伸びが目安で、劇的な変化は期待しにくい植物です。明るめの間接光と、たまの4分の1濃度の施肥で少し成長を促せます。

水栽培の株を土に植え替えてもよいですか。

はい、むしろ長生きしやすくなります。水はけのよい観葉植物用の土にそっと植え替え、水中根が土に慣れる最初の数週間は土を軽く湿らせておき、その後は土の表面から2〜3cmが乾いたら水を与えるようにしましょう。

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