ジャーナル/Seasonal · 読了目安7分
リンゴの収穫時期はいつ?見分け方と保存方法
文: Arthur Meade · 家庭菜園と季節の作業
リンゴの収穫時期の見分け方を解説。持ち上げてひねるテストや種の色、地色の変化から、品種ごとの目安、保存方法までまとめて紹介します。
かんたんに言うと
リンゴは、軽く持ち上げてひねると自然に枝から外れ、種が濃い茶色になり、皮の地色が緑から黄色みを帯びてきたら収穫の合図です。早生品種は8月下旬から9月に収穫し、早めに食べきりましょう。晩生の貯蔵向き品種は10〜11月に収穫し、0〜4℃で保存すれば春先まで楽しめます。
早く収穫しすぎたリンゴは味が薄く酸っぱいうえに、貯蔵中にしなびやすくなります。逆に収穫が遅すぎると木の上で実が粉っぽくなったり、地面に落ちて虫の餌になってしまったりします。それぞれの品種の収穫適期は2週間ほどしかありませんが、木はちゃんとサインを出してくれます。ここでは、そのサインの読み取り方と、収穫した実を何か月も自宅で楽しむための保存方法を紹介します。
まずは品種の収穫時期を知る
リンゴはおおまかに3つの収穫グループに分けられ、カレンダーの日付よりもこのグループのほうがずっと重要です。同じ庭に植えていても、早生品種と晩生品種では収穫時期が10週間近くずれることもあります。
品種別の収穫時期の目安
| グループ | 収穫時期 | 保存期間の目安 |
|---|---|---|
| 早生品種(例:つがる) | 8月下旬〜9月 | 数日〜数週間。日持ちしないので早めに食べきる |
| 中生品種(例:シナノスイート、ジョナゴールド) | 10月 | 低温で保存しておよそ1〜2か月 |
| 晩生・貯蔵向き品種(例:サンふじ、王林) | 11月、気候が許す限り遅めに | 低温貯蔵で3〜6か月 |
ポイント:植えられている品種がわからない場合は、まず傷のない健康な実が自然に落ち始めるタイミングに注目しましょう。それに加えて、下記の見分け方を組み合わせれば、どんな品種でもおおよその収穫時期がつかめます。
収穫適期を見分ける5つのサイン
- 持ち上げてひねるテスト——もっとも確実な方法。実を手のひらで包むように持ち上げ、軽くひねります。熟していれば軸ごと簡単に枝から外れます。無理に引っ張らないと取れない場合はまだ早いサインです。
- 種が茶色くなっている。試しに1個切ってみましょう。熟した種は濃い茶色、未熟な種は白っぽい色をしています(木1本につき週に1個くらいは試し切りしても惜しくありません)。
- 地色の変化。品種による赤い色づきは熟す前から出てくるので当てになりません。着色の少ない側の皮の色を見て、青みがかった緑から黄色みを帯びてきたら熟しているサインです。
- 果肉と味。熟した果肉は青白さが消えてクリーム色になり、でんぷんが糖に変わって甘みが出ます。未熟なリンゴはあまり味がなく、歯に当たるとキュッとした感触があります。
- 熟した実が自然に落ち始める。害虫による早期落果ではなく、傷のない実がぽつぽつと落ち始めたら、木自身が「食べ頃」と判断したサインです。
実を傷つけない収穫のコツ
リンゴは見た目以上に傷みやすい果物です。指先だけでなく手のひら全体で包むように持ち、かごに入れるときも投げ入れず、そっと置くようにしましょう。無理に引っ張って、来年の花芽になる短果枝(結果枝)ごと折ってしまわないように注意してください。軸はつけたまま収穫するのがコツで、軸が取れてできたくぼみは保存中に傷みが入りやすい弱点になります。日当たりのよい実から先に熟していくので、1週間ほどの間隔をあけて2〜3回に分けて収穫すると効率的です。
リンゴを長持ちさせる保存方法
せっかくの収穫を無駄にしないためには保存方法が肝心です。ルールはシンプルですが厳格に守りましょう。
- 保存するのは傷のない完璧な実だけ。傷やひび、虫食い、軸が取れてしまった実はすぐに食べるか、加熱調理やジュースに回しましょう。腐った実が1個でもあると周りにあっという間に広がります。
- 低温だけれど凍らせない0〜4℃が理想。暖房のない物置や玄関、少量なら冷蔵庫の野菜室でも代用できます。
- 湿度を高めに保ち、実がしなびないようにしましょう。穴あきのポリ袋に入れて野菜室で保存するか、湿気のある物置で網棚に並べるとよい状態を保てます。
- 浅い箱やトレーに、実同士が触れ合わないよう1段に並べます。新聞紙などで1個ずつ包む昔ながらの方法も、傷みの広がりを防ぐのに効果的です。
- 週に一度は状態を確認し、柔らかくなったり傷んできたりした実は、周りに広がる前に取り除きましょう。
警告:リンゴは追熟ガスであるエチレンを放出します。ほかの野菜や果物とは分けて保存しましょう。エチレンはじゃがいもの発芽を早めたり、にんじんを苦くしたり、葉物野菜を早く傷ませたりする原因になります。同じ理由で、果物かごの中でリンゴの隣に置いたバナナも一気に熟してしまいます。
豆知識:サンふじなどの完熟したリンゴを切ると、芯のまわりが半透明に見える「蜜入り」の状態になることがあります。これは糖度が非常に高まったサインですが、貯蔵しているうちに徐々に見えなくなることもあり、蜜が消えても甘さそのものが落ちるわけではありません。
早生品種は少し違うリズムで
早生品種を育てている場合は、上で紹介した保存の話はいったん忘れてください。早生のリンゴは木についたままでもわずか数日で食感がぼやけてしまうため、やや若めに収穫し、冷蔵庫で保管して2週間以内に食べきるのが基本です。役目は冬越しの貯蔵ではなく、夏の終わりのおいしさを味わうことにあります。
なかなか熟さないリンゴはどうする?
秋も深まった頃に小さく硬い青い実がたくさんついている木は、実をつけすぎているか、日照不足か、あるいは単に晩生の品種であることが多いです。晩生の貯蔵向き品種は、木から採ったばかりだとあまり美味しく感じられないこともよくあります。サンふじや王林のような品種は、低温で1〜2か月貯蔵する間にでんぷんが糖に変わり、むしろ味が良くなっていきます。育てているリンゴの品種や状態がよくわからないときは、PlantMeアプリで実や葉を撮影してみましょう。35,000種類以上の植物データベースから木の品種を特定し、害虫や病気の兆候があれば教えてくれます。
よくある質問
収穫後のリンゴは追熟しますか。
部分的には可能です。十分な大きさに育ちながら少し早めに収穫したリンゴは、常温に置くと多少やわらかく甘くなります。しかし、まだ小さく未熟な段階で収穫した実は、後からきちんとした味には育ちません。迷ったときはもう1週間、木につけたままにしておきましょう。
初霜の前にリンゴをすべて収穫すべきですか。
軽い霜であれば、木についたままの実がすぐに傷むことはなく、多くの晩生品種はむしろ甘みが増すこともあります。ただし凍った状態の実は収穫せず、木の上で自然に解凍されるのを待ってから収穫し、本格的な厳しい寒さが来る前には収穫を済ませましょう。
熟す前にリンゴが落ちてしまうのはなぜですか。
初夏に見られる「生理落果」は、木が余分な実を自然に間引いているだけなので健康な現象です。ただし、季節が進んでからの大量の早期落果は、シンクイムシなどの害虫被害や乾燥ストレス、実のつけすぎが原因のことが多いので、落ちた実に食害の穴がないか確認してみましょう。
家庭で育てたリンゴはどのくらい保存できますか。
品種によってほぼ決まります。早生品種は数日、中生品種は1〜2か月ほど、サンふじや王林のような真の晩生・貯蔵向き品種は、0〜4℃・高湿度で保存すれば3〜6か月ほど日持ちします。