ジャーナル/Vegetable Garden · 読了目安7分

じゃがいもの収穫時期の見極め方|3つのサインで判断

Arthur Meade

文: Arthur Meade · 家庭菜園と季節の作業

じゃがいもの収穫時期を花・葉の枯れ・皮の締まり具合の3つのサインで見極める方法を解説。掘るタイミングと保存のコツも紹介します。

かんたんに言うと

新じゃがは植え付けから50〜55日ほど、株が花をつけ始めた頃が目安です。手を土に差し込んで卵くらいの大きさのイモを探ってみましょう。貯蔵用のじゃがいもは葉が黄色く枯れ込むまで待ち、そこからさらに2週間ほど土の中に置いて皮を締めてから、晴れて土の乾いた日に掘り上げます。親指でこすっても皮がむけなければ、収穫と保存の準備が整った合図です。

じゃがいもは家庭菜園の隠れた難物です。収穫物は土の中で見えないまま育ち、地上部の株はほとんど何も教えてくれません。早く掘りすぎればビー玉サイズのイモしか採れず、逆に雨の多い秋まで放置すれば、ナメクジや腐敗との競争に負けてしまいます。幸い、株は収穫の準備が整ったことを実は3回サインとして示してくれます。夏の終わりが近づくと、そのサインが次々と現れます。ここでは、その読み取り方を解説します。

サイン1:花が咲いたら新じゃがのサイン

株が花を咲かせ始めたら(早生品種であれば植え付けからおおむね50〜55日)、その下ではすでにイモの肥大が始まっています。これは新じゃがを楽しむタイミングで、皮の薄い小ぶりなイモはとても甘く、スーパーで買うものとはまったく別物です。株を丸ごと犠牲にする必要はありません。軍手をした手を株の脇の土にそっと差し込み、鶏卵くらいの大きさのイモを探って何個か取り出したら、残りの株が育ち続けられるよう土を戻しておきましょう。この方法は「探り掘り」と呼ばれます。品種によっては花付きが不安定なこともあるので、暦も参考にしましょう。植え付けからおよそ8週間を過ぎたら、花が咲いていなくても一度手で探ってみる価値はあります。

サイン2:地上部が枯れたら肥大は完了

貯蔵用のじゃがいもについては花のことは気にせず、その正反対の変化を待ちましょう。夏の終わりから秋にかけてのある時点で、葉が黄色くなり、しおれて枯れ込んでいきます。初めて栽培する人はこれに驚きがちですが、経験者はむしろ喜ぶ場面です。地上部が枯れるということは、株がイモへの養分投資を終え、皮が厚くなり始める段階に入ったサインだからです。この時点でイモの大きさはほぼ最大に達しています。枯れた茎が見苦しかったり病気が疑われる場合は切り取っても構いませんが、この段階ではまだ掘り出さずに待ちましょう。

サイン3:皮が締まったら保存できる合図

地上部が枯れてから、さらに2週間ほど土の中でイモを休ませます。この一手間が、「今週中に食べ切らなければならないじゃがいも」を「何か月も保存できるじゃがいも」に変える決め手です。この間に皮が厚く丈夫になり、小さな傷も自然にふさがって、イモ自体が自らを保護する状態になります。判定方法は驚くほどローテクです。イモを一つ掘り出し、皮を親指でしっかりこすってみましょう。皮がずるっと剥けたり滑ったりする場合はもう少し待ち、剥けずにしっかり残っていれば、収穫して保存する準備が整った合図です。

傷つけずに掘り上げるコツ

  • できれば晴れて土の乾いた日を選びましょう。乾いた土はきれいに落ちますし、乾いた状態で収穫したイモは濡れたイモよりずっと長持ちします。
  • 株元から30cmほど離れた場所にフォークを入れ、内側に向かって掘り進めます。1つ1つのイモを狙うのではなく、根の張っている範囲全体を持ち上げるイメージです。
  • 取り残しは必ず出るものです。掘り終えたあとにほぐした土を手で丁寧に探りましょう。見逃したイモは翌年勝手に芽を出す「野良じゃがいも」になってしまいます。
  • フォークで刺さったり、傷ついたり、ナメクジにかじられたりしたイモはその週のうちに食べる分として取り分けましょう。傷んだイモは保存に向きません。
  • 土は軽く払う程度にし、保存用のイモは水洗いしないこと。洗うと腐敗を招きやすく、表面に薄くついた土自体は害になりません。

追熟(キュアリング)と保存の方法

貯蔵用のじゃがいもには、もう一手間かける価値があります。それが追熟(キュアリング)です。新聞紙やトレイの上に重ならないよう並べ、暗く風通しがよく涼しい場所(10〜15℃前後)に1〜2週間置きます。この間に皮がさらに硬くなり、小さな傷も治っていきます。そのあとは紙袋や麻袋、通気性のある箱に移し替え、暗い場所で4〜7℃前後を保って保存します。地下室や物置、涼しい戸棚などが適しています。時々様子を見ながら、必ず暗所で保管すれば、よく育った貯蔵用のじゃがいもは6〜8か月ほどもちます。一方、新じゃがは保存食材ではなくご馳走として楽しむもので、2週間以内に食べ切りましょう。

日本での作型に当てはめると、春植え(2〜3月に植え付け、6〜7月に収穫)の場合は、梅雨入り前か雨の合間の晴れ間を狙って掘り上げるのがコツです。濡れた状態での収穫は腐敗を招く一番の原因なので、天気予報とよく相談しましょう。秋じゃが(8〜9月に植え付け、11〜12月に収穫)の場合は、ちょうど今(8月)が暖地での植え付け準備の時期にあたります。

プロのコツ:地上部が自然に枯れる前に疫病が発生してしまった場合は、ただちに地際で茎をすべて切り取り、2〜3週間待ってから掘り上げましょう。地下のイモはたいてい無事ですし、この待機期間は自然な枯れ込みと同じように皮を締める効果があり、さらに掘り上げる際に病原菌の胞子がイモに流れ込むのを防いでくれます。

注意:光に当たって緑色に変色したじゃがいもは、ソラニンという苦味のある有毒アルカロイドを作り出しています。保存中に光が当たっても同じことが起こります。緑色になった部分は広めに切り落とし、ひどく変色したイモは丸ごと処分しましょう。保存の際は日陰ではなく、本当に光の入らない暗所を選んでください。

葉の様子で迷ったときは

じゃがいも栽培のやっかいなところは、もっとも重要な2つの判断材料である「自然な枯れ込み」と「疫病」が、どちらも葉の黄変から始まる点です。一方は「あと2週間待ってから収穫を楽しもう」というサインで、もう一方は「今すぐ対応しよう」というサインです。じゃがいもの葉が黄色くなっていて理由がはっきりしない場合は、PlantMeで写真を撮ってみましょう。アプリは500種類以上の病気を93%のトップ3精度で識別できるので、それが収穫の合図なのか緊急事態なのかを数秒で判断できます。

よくある質問

花が咲いてからどのくらいでじゃがいもは収穫できますか。

新じゃがであれば花が咲き始めた時点で収穫できます。早生品種で植え付けからおおむね50〜55日が目安です。フルサイズの貯蔵用じゃがいもの場合はさらに待ち、地上部が枯れ込むまで(品種にもよりますが開花からおおむね数週間から2か月ほど)収穫を待ちましょう。

株が枯れたあとも土の中にじゃがいもを置いたままにしてよいですか。

はい。枯れ込みから2週間ほど追加で置いておくのはむしろ良いことで、皮が締まり、保存期間がぐっと延びます。ただしそれ以上長く放置するとナメクジやコガネムシの幼虫、病気、秋の長雨による過湿などのリスクが高まります。皮の親指テストに合格した時点で掘り上げるのがおすすめで、際限なく放置するのは避けましょう。

じゃがいもが小さくしか育たないのはなぜですか。

多くの場合、次の3つのいずれかです。収穫が早すぎた(イモは最後の数週間で大きく肥大します)、イモの肥大期に乾燥ストレスを受けた、あるいは窒素過多で葉ばかりが茂ってイモの肥大が犠牲になった、のいずれかです。開花以降は水切れさせないよう安定して水を与え、地上部が枯れるまで焦らず待ちましょう。

芽が出たじゃがいもは食べても安全ですか。

硬さの残るじゃがいもであれば、芽をしっかり折り取り、芽のくぼみ(目)の周囲も広めにくり抜けば食べられます。緑色になった皮と同じく、芽の部分にはソラニンなどのグリコアルカロイドが多く含まれています。柔らかくしなびて芽が大量に出たじゃがいもは、鍋ではなく堆肥に回しましょう。

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