ジャーナル/Seasonal · 7分で読めます

チューリップなど春咲き球根の植え付け時期

Arthur Meade

文: Arthur Meade · 家庭菜園と季節の作業

チューリップ・スイセン・クロッカスなど秋植え球根の植え付け時期を解説。地温の目安、深さ、花後の管理、暖地での低温処理まで詳しく紹介します。

かんたんに言うと

春咲き球根は秋、地温が下がってから植え付けます。目安は10月〜12月上旬、紅葉が進む頃から霜が降りるまでの時期です。植える深さは球根の高さの2〜3倍、とがった芽の側を上にして植えます。球根は晩夏〜初秋のうちに、品ぞろえのよいうちに購入し、植え付けまでは涼しく風通しのよい場所で保管しましょう。

見事な春の庭は、すべて前の秋に植えられたものです。チューリップ、スイセン、クロッカス、ヒヤシンス、ムスカリはどれも「時間差」で咲く植物で、今年の秋に冷たい土の中に植えた球根が、翌年の3〜4月に花となって返ってきます。園芸店の球根コーナーが夏の終わりから秋にかけて賑わうのは、人気品種が早く売り切れてしまうからです。ただし、購入するタイミングと植え付けるタイミングは別物で、この間隔をどう取るかが球根栽培のいちばんのコツです。地域ごとの植え付け時期の目安と、深さのルール、そして寒さが足りない地域での低温処理のやり方まで、まとめて解説します。

基本ルール:カレンダーより地温

球根は秋に根を張り、冬に眠り、春に花を咲かせます。植え付けのタイミングを決めるのはカレンダーではなく地温です。植え付けの深さで地温がおおよそ15℃を下回ってから植えると、球根は病気や早すぎる芽出しを起こさずに、じっくりと根を張ることができます。実際の目安としては、紅葉が進み始める10月から、遅くとも12月上旬まで——夜間の気温が一桁台になり始めた頃、あるいは最初の霜が降りてから数週間後です。もうひとつ大切なのは、球根が凍らない土の中で根を張るのにおよそ6週間かかるということです。地面が本格的に凍る前に、少なくとも6週間の余裕を持って植え終えるようにしましょう。この期間内であれば、早ければ早いほどよいわけではありません。暖かい土の中に置かれた球根は、腐敗やネズミなどの被害を受けやすいだけです。

植え付けの深さと向き

  • 深さ:球根の高さの2〜3倍が目安です。チューリップやスイセンなど大きな球根はおよそ15〜20cm、クロッカスやムスカリなど小さな球根は8〜10cmほどで植えます。
  • 向き:とがった芽の側を上に、平らな根盤を下にして植えます。どちらが上か分からないときは横向きに植えても、芽は自分で上を探して伸びていきます。
  • 間隔:球根2〜3個分の間隔をあけ、まとまった塊で植えるのが基本です。一列に並べた50球より、まとめて植えた12球のほうが見映えがします。
  • 植え付け後の管理:植えたら一度たっぷりと水を与えて土となじませ、あとは自然に任せます。秋の雨が残りの仕事をしてくれるので、水のやりすぎは球根を腐らせる原因になります。

ポイント:列に並べるのではなく、まとまりのある自然な塊で植えるのがコツです。球根をひとつかみ、そっと花壇に投げてその落ちた場所に植えると、こなれた雰囲気になります。そして「多すぎるかな」と思うくらいたくさん植えましょう。翌年の春によくある後悔は、10月にもっと植えておけばよかった、というものです。

なぜ冬の前に植える必要があるのか

春咲き球根は寒さに耐えているのではなく、寒さを必要としています。チューリップ、スイセン、ヒヤシンス、クロッカスは、花を作り上げる体内の化学反応を完了させるために、7℃前後を下回る低温期がおよそ10〜16週間必要です。この低温期を経験しないと——たとえば春に植えたり、はっきりした冬のない地域で育てたりすると——葉だけが茂って花が咲かない、あるいは花茎が伸びずに小さく縮こまった花しか咲かないという結果になります。忘れていた秋植え球根の袋を春に慌てて植えてもうまく咲かないのはこのためで、暖地の栽培者が冷蔵庫を「人工的な冬」として利用するのもこの理屈からです。

暖地での低温処理

冬に十分な寒さが来ない地域では、冷蔵庫の野菜室で球根に低温を経験させましょう。紙袋に入れて10〜12週間ほど冷やしてから、いちばん気温の下がる時期に植え付けます。ワンシーズン限りの楽しみと割り切るのも一つの方法です。低温処理中の球根は、りんごやバナナなど追熟中の果物と一緒に保管しないでください。果物から出るエチレンガスが、球根の中で育ちつつある花芽を静かに枯らしてしまいます。

早めに買って、遅めに植える

球根は晩夏から初秋のうちに、良い品種がまだ残っているうちに購入し、地温が下がるまでは涼しく乾燥した風通しのよい場所——密閉しない紙袋に入れて物置や玄関の隅など——で保管しましょう。選ぶときは、大きさの割にずっしりと重く、柔らかい部分やカビのような青灰色の斑点がないものを選びます。表面の薄皮が乾いてしわがよっているのは問題ありませんが、根元がブヨブヨしているものは避けてください。

花後の管理

注意:翌春に花が咲き終わったあと、すぐに片付けたくなる気持ちは分かりますが我慢しましょう。咲き終わった花がらは摘み取ってかまいませんが、葉は自然に黄色く枯れるまで——およそ6週間ほど——そのまま残しておく必要があります。この葉が光合成をして、来年の花のための養分を球根に送り込んでいるからです。5月頃に球根の葉を切ったり刈ったり、結んで束ねたりしてしまうことが、1〜2年で花付きが悪くなる最大の原因です。スイセンやクロッカスは丁寧に扱えば何十年も咲き続けますが、大輪のハイブリッド系チューリップは1年目を過ぎると衰えやすいため、一年草として扱うか、毎年花を咲かせやすい原種系のチューリップを選ぶとよいでしょう。

球根泥棒対策

植えたばかりのチューリップやクロッカスの花壇は、野ネズミなどにとってはごちそうです。植え付け場所の上に金網を平らに敷いて土を少しかぶせておくと、春には網目から芽が伸びる一方で、上から掘り返されることはありません。土をしっかり鎮圧し、球根の薄皮の残骸を片付けておくのも、においを消すのに役立ちます。スイセンやムスカリは球根に毒性成分があり動物に好まれないため、比較的被害を受けにくく、初心者にも育てやすい球根とされています。

春になって思いがけない芽や見覚えのない花が顔を出したら——前の住人が植えた球根かもしれませんし、自分で植えたことを忘れていたものかもしれません——PlantMeで撮影してみましょう。35,000種以上・93%(上位3候補)の精度で植物を識別できるので、何を残して何を植え替えるか判断する前に、原種系なのか大輪ハイブリッド系なのかを見極められます。

よくある質問

12月や1月に球根を植えるのは遅すぎますか?

土が完全に凍っていなければ、植える価値はあります。袋に入れたまま放置した球根は確実に無駄になりますが、遅めに植えた球根でも、多くの場合は少し遅れて、少し丈が短めに咲きます。土が耕せる状態であれば、いつでも植え付けましょう。

春咲き球根を春に植えることはできますか?

あまり効果はありません。チューリップ、スイセン、クロッカスは花芽を形成するのに10〜16週間の低温期が必要なため、春に植えても葉が出るだけになりがちです。例外はダリアやグラジオラス、ユリなどの夏植え球根で、こちらは春植えが基本です。

球根はどちら側を上にして植えますか?

とがった芽の側が上です。反対側にある平らでざらついた根盤の部分から根が出るので、こちらを下に向けます。凹凸がありすぎて判別できない場合は横向きに植えれば、芽が自然に上を向いて伸びていきます。

チューリップはスイセンのように毎年咲きますか?

多くの場合そうではありません。スイセン、クロッカス、スノードロップは何十年も宿根し、数を増やしていきます。一方、大輪のハイブリッド系チューリップは見事に咲くのは初年度だけで、その後は衰えやすいため、秋ごとに植え替える人が多いです。毎年咲かせたい場合は、宿根しやすい原種系(ボタニカル)チューリップに切り替えるのがおすすめです。

球根が花を咲かせなかったのはなぜですか?

よくある原因は、冬の低温期が不足していた、前の春に葉を早く切りすぎた、植え付けが浅すぎた、土が過湿で球根が腐った、あるいはネズミなどに食べられてしまった、のいずれかです。花が咲かない大きな株の塊は、単に密集しすぎているだけのこともあるので、初夏に掘り上げて株分けしてみましょう。

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