ジャーナル/Troubleshooting · 読了目安6分

葉に穴があく原因は?犯人の見分け方と対策

Camille Fournier

文: Camille Fournier · 植物のレスキューとトラブル解決

葉に穴があく原因を穴の形から特定します。ナメクジ、ヨトウムシ、アオムシ、ハモグリバエ、コガネムシ、無害なハキリバチの見分け方と、正しい対策を解説。

かんたんに言うと

穴の形が犯人を教えてくれます。ぎざぎざの穴+銀色の光る跡はナメクジやカタツムリ、食い荒らされた穴+黒い粒のフンはヨトウムシやアオムシ、小さな丸い穴が散らばるのはノミハムシ類、葉の縁がきれいな半円に切り取られているのは無害なハキリバチ、縁がU字にかじられているのはコガネムシの成虫です。まず犯人を見きわめてから対策すれば、薬剤が不要なケースがほとんどです。

葉に穴があいているのを見つけるのは、空き巣に入られた家に帰るのに少し似ています。犯人はとっくにいなくなっていますが、指紋はしっかり残っています。葉を食べる虫は、それぞれ独特の食べ方をするからです。穴を読めば、姿を見なくても犯人が分かります。

まずは穴を観察する

薬剤に手を伸ばす前に、3つを確かめてください。被害の形(不規則、丸、縁のかじり跡、筋状の食害)、株のどこにあるか(下葉、新芽、葉の縁)、そして残されたもの(ぬめり跡、フン、糸)です。そのうえで葉の裏を確認し、夜に懐中電灯を持って見に行きましょう。多くの犯人が実際に食べているのは夜です。

不規則な穴とぬめり跡:ナメクジ・カタツムリ

葉脈のあいだから始まることが多い大きく不規則な穴が、ホスタや芽出しの苗、レタスなどのやわらかい葉に出て、葉や土の上に銀色に光る粘液の跡があれば、ナメクジかカタツムリです。日が暮れてから、そして雨の日に活動し、梅雨時にはとくに多発します。一晩で育苗トレイを全滅させることもあります。夜の見回りと捕殺、ビールトラップ、銅テープ、リン酸第二鉄系の誘引剤がいずれも有効ですが、いちばん効くのは雨あがりの夜の手取りです。

食い荒らされた穴と黒い粒:ヨトウムシ・アオムシ

日ごとに広がるぎざぎざの穴、ときには葉脈だけを残した「すけすけ」の状態になり、下に小さな黒いフンが落ちていれば、イモムシの仕業です。アブラナ科ではモンシロチョウの幼虫であるアオムシ(緑色)が定番、夜に食べて昼は株元の土に隠れているのがヨトウムシです。見つけたものは手で取り除き、葉裏の卵塊はつぶし、チョウやガが飛び始める前に防虫ネットをかけておきます。家庭菜園で被害が大きいときは、BT剤(バチルス・チューリンゲンシス)がイモムシだけに効き、ほかの生き物を傷つけません。

小さな丸い穴:ノミハムシ・キスジノミハムシ

ルッコラ、ダイコン、カブ、アブラナ科の幼苗などに、直径1〜2mmの小さな丸い穴が「散弾を撃ったように」びっしり出ていれば、キスジノミハムシなどノミハムシ類です。触れるとぴょんと跳ねる、小さな光沢のある甲虫です。本葉が4〜6枚を過ぎれば苗はたいてい被害を乗り越えます。水切れさせず一気に育てること、種まき直後から目の細かい防虫ネットをかけること、発生の多い時期を避けて種をまくことが有効です。

縁のきれいな半円:ハキリバチ

型で抜いたようにきれいな半円や楕円が葉の縁から切り取られていたら、これはハキリバチの仕業です。バラでよく見られます。切り取った葉は巣の部屋の内張りに使われるもので、植物への実害はほとんどありません。

ヒント:ハキリバチには何もしないのが正解です。優秀な花粉媒介者であり、見た目の被害も数週間でおさまります。庭に来ていること自体が、環境が健全である証拠です。

縁のU字のかじり跡:コガネムシの成虫

常緑樹や葉の厚い植物の縁に、規則的なU字のかじり跡が並んでいたら、夜に活動するコガネムシの成虫やゾウムシ類です。かじり跡自体は見た目の問題ですが、本当に怖いのは土のなかにいる幼虫(ネキリムシ状の白い幼虫)で、とくに鉢植えでは根を食べて株を枯らします。かじり跡を見つけたら、夏の終わりに周囲の鉢の用土を天敵線虫で処理し、世代のサイクルを断ちましょう。

葉の内部の筋:ハモグリバエ(絵描き虫)

葉を貫通した穴ではなく、葉の内部に白っぽい曲がりくねった線や斑ができていたら、ハモグリバエの幼虫です。「絵描き虫」と呼ばれ、葉の表と裏のあいだを食べ進みます。薬剤はほとんど届かないので、食害された葉を摘み取って処分するのがいちばんです。フダンソウやビーツでは、線の先にいる白い幼虫を指でつぶしても構いません。

虫がいないのにあく穴

すべての穴が食害とはかぎりません。斑点性の病気では、病斑の部分が抜け落ちて、褐色のふちどりのある丸い穴(穿孔性の症状)ができます。ひょうや強風による傷、若葉のときについた傷が葉の成長とともに広がったものも、虫食いによく似ます。そしてモンステラやその仲間の切れ込みと穴は「葉の窓(フェネストレーション)」で、そもそもそういう姿の植物です。

注意:「とりあえず全体に薬剤をまく」のはやめましょう。広く効く殺虫剤は、テントウムシやクサカゲロウ、寄生バチ、ハチなど、静かに害虫を抑えてくれていた生き物まで殺してしまいます。ここで挙げた犯人の多くは、無害か、一時的か、物理的な方法のほうがうまく対処できるものばかりです。

それでも犯人が特定できないときは、傷んだ葉をPlantMeアプリで撮影してみてください。500種類以上の病気・害虫トラブルと照合し、犯人と対処法を数秒で教えてくれます。

よくある質問

夜のあいだに葉が食べられているのはなぜ?

夜間の食害は、ほぼナメクジ、カタツムリ、ヨトウムシ、ハサミムシ、コガネムシの成虫のいずれかです。日が暮れて1時間ほどしてから懐中電灯を持って、葉と土の表面を見てください。たいていは現行犯で見つかります。

葉に穴があいたら薬剤をまくべきですか?

多くの場合、その必要はありません。まず犯人を特定しましょう。ハキリバチや古い食害跡には何もしなくてよく、ナメクジやイモムシは手取りとネットが基本です。BT剤や天敵線虫のような的をしぼった方法のほうが、益虫まで殺す広範囲の薬剤よりすぐれています。

虫が見えないのに観葉植物に穴があくのはなぜ?

室内ではまず物理的な原因を疑ってください。葉が開くときに裂けた跡や、ペット・手が触れた傷などです。屋内で本当に葉を食べる虫はまれですが、穴が増え続けるなら、植え替え用土にまぎれ込んだナメクジやハサミムシを夜に探してみましょう。

小さな丸い穴が無数にあくのは何が原因?

ルッコラやダイコン、アブラナ科の幼苗に1mmほどの丸い穴が散らばるのは、キスジノミハムシなどノミハムシ類の典型的な被害です。勢いよく育った株は被害を乗り越えますし、防虫ネットで苗を守れます。常緑樹の葉に同じような丸い穴があく場合は、虫ではなく糸状菌による穿孔性の病気であることが多いです。

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