ジャーナル/Care Basics · 6分で読めます
オリヅルランの増やし方|ランナーの子株を株分けする3つの方法
文: Wren Hollis · 観葉植物とインテリアグリーン
オリヅルランの増やし方を解説。ランナーの先にできる子株を水挿し・土への伏せ込みで発根させる手順、切り離すタイミング、子株ができない原因まで。
かんたんに言うと
オリヅルラン(Chlorophytum comosum)のランナーの先にできる子株は、それ自体が完成したミニチュアの株です。増やし方は3つ。水に挿して発根させる、親株につないだまま隣の鉢の土に伏せ込む(もっとも確実)、切り離して湿った土に直接植える、のいずれかです。子株の付け根に小さな根のふくらみが見えたら適期。植え付け後2〜4週間は用土を軽く湿らせておけば、あとは親株と同じ育て方で大丈夫です。
オリヅルランほど気前よく「新しい株」をプレゼントしてくれる観葉植物は、そう多くありません。元気な株は弓なりに長く伸びる茎——ランナー(ほふく茎)——を次々と出し、まず小さな白い花を咲かせ、その先端にミニチュアの株を実らせます。折り鶴のようにぶら下がるこの子株は親株の完全なクローンで、ひとつ残らず立派な一株に育てられます。この記事では、子株の扱い方を手順どおりに、そして子株がまったくできないときの原因まで解説します。
子株の正体
原産地の南アフリカでは、オリヅルランは子株を周囲の地面に下ろして根づかせ、群生を広げていきます。子株はミニチュアの完全な株で、上には葉のロゼット、付け根には水や土に触れた瞬間に伸び出す、小さな白い根のふくらみを備えています。この根のふくらみが見えている子株は、すぐに独立させられるサインです。まだ見えない子株も発根はしますが時間がかかるので、数週間ほど親株につけたままにしておくと有利です。
子株を発根させる3つの方法
- 水挿し:ランナーごと子株を切り取り、付け根だけが水に触れるようにグラスに置いて明るい場所へ。1〜2週間で根が出ます。水は2〜3日おきに替え、根が3〜5cmになったら土に植え付けます。水の中に長く置くほど、土への引っ越しが難しくなります。
- 土への伏せ込み(もっとも確実):子株を親株につないだまま、湿った土を入れた小鉢を隣に置きます。子株の付け根を土に軽く押し込み、伸ばしたクリップやヘアピンで固定。親株が栄養を送り続けてくれるので、まず失敗しません。2〜4週間後、軽く引いて手応えがあれば発根完了——「へその緒」を切れば独立した一株です。
- 土に直接植える:子株を切り離し、付け根を湿った水はけのよい用土に押し当てます。用土は軽く湿らせたままに(最初の1週間、透明な袋をかぶせて湿度を上げるとよく育ちます)。水挿しより立ち上がりは遅いものの、あとで植え替えのショックがありません。
どの方法でも、春から夏がいちばん早く発根します。ただ室内なら一年中いつでも可能で、冬は少し時間がかかるだけです。湿度の高い梅雨どきは、実は発根には絶好の季節です。
ポイント:大きな鉢の真ん中に子株を1本だけ植えるのはおすすめしません。小さな鉢に3〜5本まとめて植えると、最初から園芸店のようにこんもりした株になります。土の量が少ないぶん乾きも早く、オリヅルランの根が好む環境になります。
植え付け後の管理
発根した子株は、軽くて水はけのよい観葉植物用の土に植え、たっぷり水を与えたら、根が張るまでの3〜4週間は用土をごく軽く湿らせておきます。置き場所は直射日光の当たらない明るい場所が理想です。強い日差しは葉を焼いてしまいます。ロゼットの中心から新しい葉が出てきたら活着のサイン。以降は親株と同じく、土の表面から数センチが乾いてから水やりします。よく発根した子株は、1年ほどで葉があふれる立派な株に育ちます。
子株は取らなくてもいい?
取らなくても構いません。ぶら下がる子株のカーテンはオリヅルランの魅力そのもので、健康な親株なら何十株でも養えます。ただし子株は水と養分を消費します。親株の色が薄い、生長が鈍い、すぐに乾く——そんなときは子株を間引き、咲き終わった花茎を切ると、エネルギーが葉に戻り、株全体が充実します。
子株ができない原因
- 株が若い:ほとんどのオリヅルランは、開花して子株をつけるまでに最低1年、多くは2年近くかかります。
- 鉢が大きすぎる:根が少し窮屈なくらいの鉢で、子株はいちばんよくつきます。大きすぎる鉢では根と葉にエネルギーが向かいます。
- 光が足りない:暗い隅で生きのびるのに精いっぱいの株に、繁殖に回す余力はありません。明るい間接光に移すと変わります。
- 夜の照明が長い:子株に先立つ開花は、秋から冬の夜の長さが引き金のひとつです。毎晩遅くまで照明の真下にある株は、その合図を受け取れません。
- 肥料のやりすぎ:肥料過多の株は葉ばかり茂らせ、繁殖を後回しにします。生育期に月1回、規定の半分の濃度で十分です。
注意:子株の発根は、真水か土で。肥料入りの水は厳禁です。肥料の塩類はできかけの根を傷めますし、塩類の蓄積は、オリヅルランの代名詞ともいえる「葉先の枯れ」の典型的な原因でもあります。水道水の処理が気になる地域なら、雨水か浄水を使えば問題ごと回避できます。
ペットと子株
うれしいことに、オリヅルランは猫にも犬にも無毒とされています。困るのは、ぶら下がる子株が猫にとって最高のおもちゃに見えることです。大量にかじれば猫のお腹に障ることがありますし、株は確実に傷みます。親株はジャンプの届かない高さに吊るして、両者を守りましょう。
棚の上でランナーを伸ばしているその植物が本当にオリヅルランかどうか自信がないときは、PlantMe で写真を撮ってみてください。35,000種類以上の植物クラスを上位3件で93%の精度で判別し、そのままぴったりの育て方を教えてくれます。
よくある質問
オリヅルランの子株はいつ切り離せばいいですか。
子株の付け根に根のふくらみが見えていれば、いつ切り離して発根させても大丈夫です。まだ見えない場合は、数週間親株につけたままにするか、つないだまま隣の鉢の土に伏せ込みます。軽く引いて手応えを感じるようになったら(通常2〜4週間後)、ランナーを切り離してください。
子株は水挿しと土、どちらで発根させるのがよいですか。
もっとも確実なのは、親株につないだまま土に伏せ込む方法です。発根のあいだも親株が栄養を送り続けるからです。水挿しも根が伸びる様子が見えて楽しく、よく育ちます。根が3〜5cmになったら早めに土へ植え替えるのがコツです。
オリヅルランに子株ができないのはなぜですか。
多くは、株が若い、光が足りない、鉢が大きすぎるのいずれかです。子株は、成熟して根が少し窮屈な株が明るい間接光の下にあるとき、いちばんよくつきます。開花の引き金には秋の長い夜も関わるため、毎晩の照明が長すぎるのも一因になります。
オリヅルランは猫に安全ですか。
はい。オリヅルラン(Chlorophytum comosum)は猫にも犬にも無毒とされています。ただし猫はぶら下がる子株をかじりたがり、量によってはお腹をこわすことがあります。おもちゃにされるようなら、手の届かない場所に吊るしてください。