Newly built no-dig vegetable bed with dark compost spread over flattened cardboard, a garden fork and wheelbarrow of compost alongside in soft autumn light

ジャーナル/Vegetable Garden · 7分

不耕起栽培の始め方|秋に作って春に植え付けるノーディグガーデン

文: Arthur Meade公開日

家庭菜園の不耕起栽培は、草の上に段ボールを敷き、堆肥を10〜15cm重ねるところから。秋に作って春に植え付ける手順、冬の終わりに堆肥を足す理由、初年度の管理をアーサー・ミードが解説します。

かんたんに言うと

ノーディグガーデンは、草を短く刈り、無地の茶色い段ボールを敷いて十分に水を含ませ、その上に堆肥を10〜15cm重ねて作ります。表面の堆肥が十分に熟し、厚さが10cm以上あれば、その日のうちに植え付けもできます。基本は秋に作って春に植え付け。冬の間に畝が落ち着き、春の作付けに間に合います。その後は年に1回、厚さ約5cmの堆肥を足して維持します。

毎年秋になると、収穫が終わりかけた畝を見て、決まってスコップを手にする人がいます。秋とは土を掘り返す季節だと、ずっと思ってきたからです。そのスコップは置いてかまいません。土を耕さないという考え方は、いつの間にか園芸の標準的な助言になりました。英国王立園芸協会(RHS)も今では、土を返すのではなく、地表を覆って畝を準備する方法を勧めています。今月、新しい家庭菜園の畝を作るなら、必要なのは体力よりも、開いた段ボールです。ここからは不耕起栽培の理由、作業の時期、作り方の順に見ていきます。

スコップを物置に置いておく理由

手短にいえば、耕すと土がすでに済ませた仕事をやり直すことになります。土を掘り返すと、ミミズが作った水の通り道が崩れ、根が水分や養分を得るのを助ける菌糸のネットワークが乱れ、土に蓄えられていた炭素が放出されます。さらに、地中に埋まっていた雑草の種を光の当たる場所へ引き上げ、さっそく発芽させてしまいます。耕した畑で春の草取りが多くなる理由のひとつです。土の層をそのままにして、上から有機物を補えば、土の生きものが代わりに耕してくれます。段ボールも無駄にはなりません。分解が進むとミミズの餌になり、ミミズは畝の通気性を高めながら、ふんを残していきます。

作るのは秋か、それとも2月まで待つか

土が凍っておらず、水浸しでもなければ、ノーディグの畝は何月でも作れます。ただし、最適な時期については助言が分かれます。RHSが堆肥を敷く時期として勧めるのは、冬の終わりの2月〜3月上旬です。早く敷きすぎると、冬の何か月もの雨でマルチの養分が流されるおそれがあるためです。一方、オレゴン州立大学エクステンションは、段ボールを使った畝作りそのものは秋に行うよう勧めています。地面を覆って草を抑えるには時間がかかり、秋に作れば春までに静かに仕事を終えてくれるからです。この2つは、地面の状態で使い分ければ矛盾しません。芝や雑草を枯らしたいなら、秋のうちに作り、段ボールにひと冬働いてもらいます。すでに草のない畝なら、覆って枯らすものはないので、堆肥を敷くのは冬の終わりまで待てます。秋に作って春に植え付ける場合も、既存の畝に晩冬の堆肥を足す場合も、待つ間の手間はかかりません。畝が落ち着くのを待ちながら、11月に植えられるものに取りかかれます。

畝を作る手順

  • 1. 芝刈り機や草刈り機で、草をできるだけ短く刈ります。刈り草はその場に残します。これからは畝の材料です。
  • 2. 手ごわい多年草は先に取り除きます。オレゴン州立大学の園芸専門家は、ヒルガオ類、ブラックベリーなどのキイチゴ類、シバムギはシート状のマルチでは抑えきれないと明言しています。今のうちに根を掘り取らないと、5月には新しい畝から顔を出します。
  • 3. 土がひどく締まっている場合は、園芸用フォークを差し込み、前後にそっと揺すって隙間を作ります。土は裏返しません。目的は通気をよくすることで、耕すことではありません。
  • 4. 段ボールを敷きます。使うのは無地の茶色い段ボールだけです。テープとホチキスの針を取り除き、表面に光沢のある印刷紙は使いません。厚いマルチの下に敷く場合、RHSの標準は2層重ねで、端を少なくとも20cmほど重ね合わせます。草が多く荒れた場所では、オレゴン州立大学は4〜6層を勧めています。敷き終えたら、全体に十分な水を含ませます。
  • 5. その上に有機物を10〜15cmの厚さに敷きます。理想は自分で作った堆肥です。秋の庭から出る有機物は、もともとそこへ回しておきたいものです。
  • 6. 畝の幅は約1.2m、畝の間の通路は45cmを目安に区切り、どこへでも通路から手が届くようにします。その後は、この方法で唯一譲れない決まりを守ります。誰も畝の上を歩かないことです。

堆肥が足りないときは、ラザニア式に重ねる

畝全体を10〜15cmの厚さで覆うには、かなりの量の堆肥が必要です。たいていの庭に、それだけの蓄えはありません。そこで、未分解の材料を重ねて厚みを作り、畝の上で堆肥化させる方法を使います。水を十分に含ませた段ボールの上に、刈り草、生の野菜くず、よく腐熟した家畜ふんなどの窒素分の多い材料と、落ち葉、わら、細かく裂いた紙などの炭素分の多い材料を交互に重ねます。1層の厚さは2〜15cm程度にし、層と層の間に土を数握りずつまいて、分解を担う生きものを加えます。いちばん上は必ず炭素分の多い材料にして、餌になる野菜くずなどが露出しないようにします。秋に作ったラザニア式の畝は、およそ6か月後、4月頃には植え付けられます。上に完熟堆肥を5〜8cm敷き、そこへ植えるなら、もっと早く始めることもできます。腐葉土作りに回すつもりだった落ち葉も、ここでは立派な炭素源です。材料が本当に足りない場合は、冬に育てる緑肥をまいておけば、十分にマルチングできるまで土を守り、有機物や養分を補えます。

新しい畝の1年目の管理

表面の有機物が十分に腐熟し、厚さが10cm以上あれば、畝を作ったその日に植え付けられます。セルトレーなどで育てた苗は活着しやすく、RHSによれば、新しく敷いたマルチに直まきして育つ幼苗よりも、ナメクジの被害が少ない傾向があります。その後の管理も、決まりは多くありません。根菜は園芸用フォークで畝を掘り起こさず、ねじるか引き抜いて収穫します。年に1回、堆肥を約5cmの厚さに足し、下へ運ぶ仕事はミミズに任せます。芝生に接する畝の縁は、こまめに整えてください。芝にとってノーディグの畝は、進入歓迎の場所に見えるようです。また、不耕起栽培でも省けない作業はあります。トマトのように肥料を多く必要とする作物は、土の養分が不足すれば追肥が必要です。輪作も引き続き行います。土壌病害の病原体は、不耕起栽培の解説を読んではくれません。

仕組みはこれで全部です。掘り返す手間がなくなる代わりに求められるのは、余計なことをしない節度です。畝を踏まず、マルチを補い続けます。それに、段ボールの安定した調達先があれば十分です。まずは近所のスーパーで、回収用の段ボールを譲ってもらえるか聞いてみてください。今度ばかりは、何に使うのか不思議がられることもないでしょう。

参考文献・出典

  1. No-dig gardening — Royal Horticultural Society
  2. Sheet mulching and lasagna composting with cardboard (EM 9559) — Oregon State University Extension Service

執筆者について

Arthur Meade
Arthur Meade

家庭菜園と季節の作業

アーサーさんは同じ市民農園を三十年間耕し続け、一年を月ではなく「種まきの回数」で数えます。野菜づくりと季節ごとの畑仕事について、実践的で飾らないガイドを執筆しています。実際の畑で通用しない言い伝えには、あまり付き合いません。

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