ジャーナル/Troubleshooting · 読了5分

スパティフィラムの花が咲かない6つの原因と対処法

Camille Fournier

文: Camille Fournier · 植物のレスキューとトラブル解決

スパティフィラムの花が咲かない原因は光・株の若さ・肥料・水やり・温度・生産時のホルモン処理の6つ。白い花(仏炎苞)を再び咲かせる方法を解説します。

かんたんに言うと

スパティフィラムの花が咲かない最大の原因は光不足です。日陰でも枯れませんが、花が咲くのは明るい間接光の下だけ。ほかに、株が若い、生産段階でホルモン処理により咲かされていた、肥料が多すぎる/少なすぎる、水やりの極端な変動、18 ℃を下回る環境などが原因になります。まず置き場所を見直しましょう。

スパティフィラムは、つやのある葉の上に白い花を並べた満開の姿で売られています。ところが家に迎えるとその花は終わり、株は元気なのに二度と咲かない——よくある悩みですが、原因ははっきりしています。咲かないスパティフィラムは、必ず具体的な理由を教えてくれています。可能性の高い順に6つ見ていきましょう。

1. 光が足りない(最大の原因)

「日陰でも育つ観葉植物」という評判は半分だけ正解です。暗い場所でも枯れませんが、花芽が付くのは明るい間接光の下です。薄暗い部屋の隅では、何年でも葉だけを出し続け、花に使うエネルギーは回しません。東向きの窓のそば、または真昼の直射日光が入らない明るい窓から1mほどの場所に移し、1シーズン様子を見てください。多くの場合、これだけで解決します。

2. 株がまだ若い

スパティフィラムが安定して咲くのは成株になってから、おおむね3年目以降です。そしてラベルには書かれていない事情があります。生産者は若い株にジベレリン(植物ホルモン)を処理し、未熟な株でも店頭で見事に咲いた状態に仕立てるのが一般的です。家庭ではホルモンがないため、株は本来のペースに戻り、1〜2年咲かないこともあります。何かを失敗したわけではありません。育て続ければ、成熟とともに自然に咲くようになります。

3. 肥料が少なすぎる、あるいは多すぎる

何年も無施肥の株は、開花に必要なリン酸やカリが不足していることがあります。春から初秋まで月1回、規定の半分に薄めた液体肥料で十分です。逆の失敗のほうが厄介で、肥料が多いと葉ばかり茂って花が付かず、根を傷めることもあります。濃い緑の葉が茂って大きいのに花がない株なら、追肥するのではなく、1〜2か月肥料を止めてみてください。

4. 水やりのストレス

スパティフィラムは、常に適度に湿った(ただし過湿ではない)用土を好みます。水切れのたびに葉が大きく垂れる株や、逆に鉢内が滞水している株は、生き延びることにエネルギーを使い、開花まで回りません。用土の表面が乾き始めた時点、つまり葉が垂れる前に水を与え、余分な水は必ず流し切ります。梅雨時は乾きが遅いので、間隔を空けて調整しましょう。

5. 温度

開花には安定した暖かさが必要です。目安は18〜24 ℃で、15 ℃を下回る状態が長く続かないようにします。冬の窓辺の冷え込みや、玄関・廊下の冷気は、葉は保つけれど花芽は作らない「足踏み状態」を招きます。夜間は窓際から部屋の内側へ移動させるだけでも効果があります。

6. 根が回りすぎている

軽く根が回っている程度なら、むしろよく咲きます。適度な根の締まりは開花を促すからです。しかし根がびっしりと巻き、鉢底穴から飛び出し、水やりから1〜2日で鉢が乾いてしまう状態では、花を咲かせる余力がありません。春に一回り大きな鉢へ植え替えるか、大きな古株は株分けしましょう。長年咲かなかった株が、株分けをきっかけに見違えるほど元気になることもよくあります。

花が教えてくれること

ひとつ安心してよいことがあります。スパティフィラムの「花」は、正確には肉穂花序を包む白い苞(仏炎苞)で、数週間咲いたあと緑色になり、最後は茶色く枯れます。緑に変わるのは順調に老化しているだけで、病気ではありません。終わった花は付け根で切り、次の花にエネルギーを回しましょう。光と管理が安定していれば、成株は春から初夏に咲き、その年の後半にもう一度、小さめの花を付けることもあります。

ヒント:花が咲かないだけでなく、葉が垂れる・黄色くなるといった症状も出ている場合は、まずそちらを解決してください。株が弱っているあいだは咲きません。PlantMeで撮影すれば、500+の病害・生理障害を学習したプラントドクターが、原因を一つずつ変えて試す前に、いま何が起きているかを教えてくれます。

よくある質問

スパティフィラムを無理に咲かせる方法はありますか。

家庭で安全に咲かせる方法はありません。生産現場ではジベレリンを使いますが、家庭向きではなく、生育が乱れることもあります。明るい間接光、安定した暖かさ、控えめな施肥、そして時間が確実な方法です。

花が白ではなく緑になるのはなぜですか。

仏炎苞は咲き終わりに近づくと自然に緑へ変わります。異常ではないので、付け根から切り取ってください。咲き始めから緑の場合は、肥料が多すぎるか、光が強すぎることがほとんどです。

どのくらいの頻度で咲きますか。

明るい場所に置いた成株なら、ふつうは年に1回、春から初夏に咲き、1か月以上もちます。調子のよい株は、夏の終わりから秋にもう一度咲くこともあります。

枯れた花は切ったほうがいいですか。

はい。仏炎苞が茶色くなったら、花茎を付け根で切り取ります。見た目が整うだけでなく、葉と次の花にエネルギーが回ります。

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