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アジサイの花が咲かない原因と対策|剪定時期がカギ
アジサイの花が咲かない6つの原因を解説。誤った時期の剪定、遅霜による花芽の被害、日陰、窒素過多まで、品種別の正しい剪定時期がわかります。
かんたんに言うと
アジサイの花が咲かない一番の原因は、剪定時期の間違いです。ガクアジサイ・ホンアジサイ、カシワバアジサイ、ツルアジサイは「旧枝咲き」で、秋・冬・春に剪定すると花芽ごと切り落としてしまいます。ほかにも遅霜による花芽の被害、日陰の当たりすぎ、窒素過多、乾燥ストレスが主な原因です。ノリウツギやアメリカノリノキ(アナベル)などの「新枝咲き」は、この点で失敗しにくい品種です。
葉は青々と茂っているのに花が一輪も咲かない――アジサイでもっともよくある、そしてもっとも直しやすい悩みです。ほとんどの場合、株自体は健康で、今年の花芽が何らかの理由で取り除かれた、あるいは形成されなかっただけです。以下の原因を順番に確認してください。最初の原因だけで、咲かないアジサイの大半が説明できます。
まずは品種を確認しましょう
アジサイの開花はすべて、去年伸びた枝(旧枝)に咲くか、今年伸びた枝(新枝)に咲くかで決まります。旧枝咲きの品種は、夏の終わりごろに来年の花芽をつくり、それを見えないまま冬越しさせます。新枝咲きの品種は、毎年春から新しく花芽をつくります。
アジサイの主な種類と剪定時期
| 種類 | 花が咲く枝 | 剪定時期 |
|---|---|---|
| 旧枝咲き(ガクアジサイ・ホンアジサイ) | 旧枝(去年の枝) | 花後すぐ。秋〜春は絶対に剪定しない |
| カシワバアジサイ | 旧枝(去年の枝) | 花後すぐ、必要な場合のみ軽く |
| ツルアジサイ | 旧枝(去年の枝) | 花後すぐ、軽く整える程度に |
| 新枝咲き(ノリウツギ‘ライムライト’など) | 新枝(今年の枝) | 冬の終わりから早春 |
| 新枝咲き(アメリカノリノキ‘アナベル’) | 新枝(今年の枝) | 冬の終わりから早春 |
| 四季咲き(エンドレスサマー) | 旧枝・新枝の両方 | 花がら摘みのみ。最初の花後に軽く整える程度 |
原因1:剪定時期を間違えている(もっとも多い原因)
ガクアジサイ・ホンアジサイ、カシワバアジサイ、ツルアジサイを、秋・冬・春に「ちょっと整えるだけ」のつもりで剪定すると、枝と一緒に来年の花芽ごと切り落としてしまいます。株は青々とした葉だけを茂らせ、花はゼロ――これがまさに、多くの方が経験する症状です。対策はお金のかからないひとつだけ。剪定ばさみをしまっておくことです。旧枝咲きの品種は、花が終わった直後の数週間だけ剪定し、それ以外の季節は何もしなければ、来年の夏には花芽がちゃんと残っています。
原因2:冬の寒さや遅霜で花芽が傷んだ
旧枝咲きの花芽は、裸の枝についたまま冬を越します。厳しい冬、あるいは暖かい時期のあとに急に訪れる遅霜が、ふくらみかけた花芽をだめにしてしまうことがあり、株は普通に葉を出しながらも花だけをつけません。寒冷地では、咲き終わった花がらを冬の間そのまま残して天然の防寒材にし、株元をしっかりマルチングし、遅い寒の戻りには園芸用の不織布で株を包み、霜の吹きだまりを避けて塀際など保護された場所に植えるとよいでしょう。あるいは、どんな冬でも影響を受けにくいノリウツギやアメリカノリノキ(新枝咲き)に切り替えるのも一案です。
原因3:日陰が強すぎる
アジサイは日陰に強い植物であって、日陰を好む植物ではありません。木の下など深い日陰では、立派な葉は茂っても花はほとんど、あるいはまったく咲きません。多くの品種にとって理想は午前中の日なた・午後の日陰で、ノリウツギはもっと日なたを好みます。株が暗い場所にあるなら、休眠期の秋か早春に植え替えましょう。この時期のアジサイは移植にもよく耐えます。
原因4:肥料の窒素分が多すぎる
背丈だけぐんぐん伸びて葉が濃い緑に茂り、花が咲かない場合は、肥料過多を疑ってください。窒素は花芽より葉を優先させる典型的な成分で、芝生用の肥料が花壇にしみ込んでしまうことでも起こります。追肥をやめ、根の周りに芝生用肥料が届かないようにし、肥料を与えるなら春に一度、バランス肥料かバラ用肥料を施す程度にとどめましょう。良い土に植わった成株なら、堆肥程度でほぼ十分です。
原因5:乾燥ストレス
アジサイ(紫陽花)という名の由来のとおり、水を非常に好む植物です。真夏にしおれる時間が多かった株は来年の花芽を減らし、春の乾燥はすでにできた花芽を落とすこともあります。乾燥した時期はしっかり水やりし、とくに壁際や軒下の株は要注意です。株元には5cmほどの厚さでマルチングし、水分を保ちましょう。
原因6:まだ若い、または最近植え替えた
植えたばかり、あるいは最近植え替えたアジサイは、たっぷり花をつけるまでに2〜3シーズンほど根張りを優先することがよくあります。健康に育っているなら、あとは待つだけです。同じことはシカの食害にも言えます。田舎の庭では、冬の間に枝先を食べられることで花芽ごと失われるので、ネットで保護してください。
今(8月)すべきこと
アジサイは梅雨(6月ごろ)の花で、旧枝咲き品種の剪定は「花後すぐ、遅くとも7月中」が鉄則です。8月に入るともう来年の花芽ができ始めているため、この時期の剪定は絶対に避けてください。今年花が咲かなかった株についても、何も切らないことがいちばんの対策です。まずは品種を見極め、冬の間はすべての枝をそのまま残し、遅霜から保護し、来年の夏に株が見せてくれる姿を待ちましょう。
ワンポイント:品種の見分けに自信がなければ、丸一年、剪定をまったくしない年をつくってみてください。咲き終わった花がらを摘む以外は、いちばん上の葉のペアより下は何も切りません。どの品種であっても、これで花を失うことはありません。
注意:真夏以降のアジサイへの追肥は控えてください。遅い時期の施肥は柔らかい新芽を伸ばし、それが霜の被害を受けやすくなります。ちょうど旧枝咲き品種が来年の花芽をつくっている大切な時期と重なるためです。
花のないアジサイは、ガクアジサイ・ホンアジサイ、ノリウツギ、アメリカノリノキの見分けがつきにくく、剪定のルールは正反対です。葉をPlantMeで撮影すれば、35,000種類以上の植物を93%の上位3件正答率で識別し、あなたの株がどちらの剪定カレンダーに従うべきか数秒でわかります。
よくある質問
アジサイは秋に剪定してもよいですか。
ガクアジサイ・ホンアジサイ、カシワバアジサイ、ツルアジサイなら避けてください。秋の剪定は来年夏の花芽ごと切り落としてしまいます。強く切り戻しても平気なのはノリウツギとアメリカノリノキ(新枝咲き)だけで、それでも適期は秋ではなく冬の終わりから早春です。
エンドレスサマーのような四季咲き品種が咲かないのはなぜですか。
四季咲き品種は旧枝と新枝の両方に咲きますが、旧枝側の花のほうがボリュームがあります。時期を誤った剪定、厳しい冬、乾燥ストレスがあると、花つきが大きく落ちます。花がら摘みだけにとどめ、冬は防寒し、水切れさせず、1〜2シーズン様子を見てください。
土のpHはアジサイの開花に影響しますか。
影響しません。pHはガクアジサイ・ホンアジサイの花色を変えます(酸性土壌で青、アルカリ性土壌でピンク)が、株が花をつけるかどうかには実質的な影響はありません。
植えたばかりのアジサイはいつごろ花が咲きますか。
2〜3シーズンかかるのが普通です。若い株はまず根と葉を優先します。健康に育っているなら、水切れさせず、強い施肥や剪定は控えて、根が張るのを待ちましょう。