Terracotta pots on a wooden potting table, one tipped on its side to show the drainage hole in its base, beside a glazed cachepot holding a pothos in a plastic nursery pot.

ジャーナル/Care Basics · 5分で読めます

鉢底の穴は必要? 穴のない鉢を観葉植物に使うコツ

文: Wren Hollis公開日

鉢底の穴がなぜ大切なのか、穴のないお気に入りの鉢を鉢カバーとして生かす方法、そして「鉢底に砂利を敷けば大丈夫」という定番アドバイスの本当のところを解説します。

かんたんに言うと

はい。選べるなら、必ず鉢底に穴のある鉢を選びましょう。余分な水には出口が必要です。出口がないと水が根の周りにたまり、土の中の空気を追い出して、気づかないうちに根腐れの原因をつくります。とはいえ、穴のない鉢も使い道はあります。鉢カバーとして使い、植物はプラスチックの育苗ポットに植えたまま中に入れ、小石を敷いて底上げすれば、流れ出た水に浸かることはありません。

遅かれ早かれ、誰にでも起こることです。釉薬のかかった、色もぴったりで、本棚に置いたらきっと映える鉢を見つけて、お店で裏返してみると、底はつるりとしたまま。穴がありません。それが問題になるのか、どうすればよいのか。こうした小さな判断が、中の植物が何年も元気に育つか、半年ほど不調が続いて枯れてしまうかを左右することになります。ですから、ゆっくり見ていきましょう。

鉢底の穴は何のためにあるの?

根は、水と同じくらい空気も必要としています。健康な鉢では、水やりで土が湿り、根が水を吸い、余分な水が鉢底から抜けていきます。そのとき、土の粒のすき間に新しい空気が引き込まれるのです。穴がなければ、余分な水には行き場がありません。鉢の底にたまってすき間を埋め、いちばん下の根は暗い水たまりの中に立たされることになります。酸素が足りなくなった根は傷み始め、傷んだ根こそ根腐れが待ちかまえているものです。やっかいなのは、地上部がしおれて見えることです。水が足りないように見えるので、また水やりをしてしまいます。水のやりすぎと水不足の症状がよく似ているのは、この仕組みのためです。

鉢カバーを使えば、お気に入りの鉢も生かせます

うれしいことに、見た目のよい鉢と水はけは両立できます。植物は買ってきたときのシンプルなプラスチックの育苗ポット(穴のあるもの)に植えたままにして、それを飾り鉢の中に入れればよいのです。穴のない鉢は、鉢カバーとして使うわけです。先に鉢カバーの底に小石や平たい石、鉢底石などを敷き、内側のポットがたまった水より高い位置になるようにしておきましょう。これは米国の大学の園芸普及機関がまさにこのような場合にすすめている方法で、もうひとつ利点があります。水やりのときは内側のポットを取り出し、シンクで水をあげ、しっかり水が切れてから戻せばよいのです。本棚が水でぬれる心配もありません。

どうしても直接植えたい場合は

できないわけではありません。穴のない鉢で植物をきれいに育てている方もいます。ただ、何が必要になるかは正直に考えておきましょう。余分な水の出口がないので、水やりはたっぷりではなく、毎回量を加減する必要があります。土が湿る程度にとどめ、見えない鉢底に水がたまるほどは与えないこと。乾き気味を好む植物と、水やりが控えめな方に向いた方法です。適したドリルビットを使えば多くの素材に穴をあけられ、素焼き鉢や塗装していない木製の鉢なら本当に簡単です。そうでなければ、上で紹介した鉢カバーの方法なら、同じ見た目でリスクなしに楽しめる、というのが正直な答えです。

鉢底に砂利を敷けば大丈夫?

「穴がなくても、底に砂利を敷けば水はけは大丈夫」という昔ながらのアドバイスを耳にしたことがあるかもしれません。もっともらしく聞こえますが、うまくいきません。水は細かい素材から粗い素材へはなかなか移動しないため、砂利の層へ抜けていかず、そのすぐ上の土にしみこんだまま、びっしょりの状態でとどまります。つまり、以前より根に近い場所に水がたまるのです。米国メリーランド大学エクステンションの植え替えの解説でも、鉢の底を砂利で埋めないようにとはっきり書かれています。小石が役に立つのは、鉢カバーの底、育苗ポットの下です。根が暮らしている鉢の中ではありません。

素焼き、プラスチック、釉薬鉢のどれがいい?

穴の問題が片づいたら、水やりのリズムを決めるのは鉢の素材です。釉薬のかかっていない素焼き鉢(テラコッタ)は多孔質で、側面から呼吸するため、中の土がはっきり早く乾きます。多肉植物やサボテンを育てている場合や、つい水をあげすぎてしまう自覚がある場合には、これが長所になります。鉢が失敗をカバーしてくれるのです。プラスチック鉢や釉薬のかかった陶器の鉢は水分を保つので、シダやカラテアなど湿り気を好む植物には向いていますが、失敗できる幅はずっと小さくなります。どちらが悪いということはありません。梅雨どきの湿った部屋に置いた素焼き鉢と釉薬鉢では、実際には水やりのペースがまったく違ってきます。

鉢の大きさも水はけに関係します

鉢売り場にいるついでに、もうひとつ。大きすぎる鉢は選ばないようにしましょう。根鉢より数センチ大きいくらいの鉢がちょうどよいサイズです。根が土全体に届いてこそ、土がほどよいペースで乾くからです。大きすぎる鉢では、植物は大量の湿った土のほんの一角から水を吸うだけで、残りは何週間もじめじめしたまま。形を変えた水はけの問題です。本当に鉢が窮屈になったら、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。いきなり三回りも大きくする必要はありません。

いつものことですが、鉢は話の半分にすぎません。もう半分は、そこに植わっている植物の声に耳を傾けることです。水やりの前には指で土の乾き具合を確かめ、カレンダーではなく植物の状態に合わせて水やりをしましょう。それでも元気がないように見えたら、PlantMeで写真を撮ってみてください。アプリは鉢の中までは見られませんが、植物が土の上に出しているサインを読み取り、最も考えられる原因を教えてくれます。根が大きなダメージを受ける前に気づけることも少なくありません。

参考文献・出典

  1. University of Maryland Extension — Potting and Repotting Indoor Plants
  2. Nebraska Extension (Lancaster County) — Choosing a Container for Houseplants

執筆者について

Wren Hollis
Wren Hollis

観葉植物とインテリアグリーン

ウレンさんは数えきれないほどの観葉植物を枯らしてきたからこそ、あなたの株が弱っている理由がすぐに分かります。今では実験室も兼ねた明るい小さな部屋で、何百株もの植物を元気に育てています。ルールに従うのではなく植物のサインを読み取ることを大切にし、どんな窓辺にも一枚の葉があってほしいと考えています。

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