ジャーナル/Troubleshooting · 6分で読めます

観葉植物の葉がベタベタする原因と対処法

Camille Fournier

文: Camille Fournier · 植物のレスキューとトラブル解決

葉のベタベタはカイガラムシやアブラムシなどの吸汁性害虫が出す甘露が原因です。犯人の見分け方、駆除の手順、すす病の落とし方をわかりやすく解説します。

かんたんに言うと

葉や床のベタベタは、ほとんどの場合「甘露(かんろ)」です。カイガラムシ、アブラムシ、コナカイガラムシ、コナジラミなど吸汁性の害虫が排出する糖分を含んだ排せつ物で、放置すると黒いすす病が発生します。害虫を見つけて駆除し、葉を拭き取ってください。まれに、無害な溢泌(いっぴつ)現象や花の蜜であることもあります。

観葉植物のそばを通ったとき、指がベタッとした——葉に光る膜があり、下の棚や床にも点々とベタつきがある。これは観葉植物でとても多く、そして最も誤解されやすい症状のひとつです。ベタつき自体は無害ですが、その裏にあるものはたいてい無害ではありません。原因の見極め方と対処をまとめます。

このベタベタの正体

10件のうち9件は「甘露」です。吸汁性害虫が排出する、糖分の多い排せつ物のこと。害虫は植物の師管(糖を運ぶ管)に口を差し込み、必要なタンパク質だけを取り込んで、余った糖分の水を体外に出します。それが下の葉や、鉢の下に置いてあるものに降り注ぐわけです。つまりベタベタした葉があれば、そのどこか上に害虫がいます。これが診断の決め手です。ベタつきの上側、特に茎と葉裏を必ず確認してください。

主な犯人

  • カイガラムシ — 観葉植物で最も多い原因です。茎や葉裏に張り付いた、茶色〜褐色の小さな盛り上がり。生き物に見えないので見落とされがちです。
  • アブラムシ — 緑・黒・オレンジ色の柔らかい虫。新芽や花のつぼみに群がります。
  • コナカイガラムシ — 葉の付け根や隠れた隙間にできる、白い綿のような塊。
  • コナジラミ — 白い小さな蛾のような虫。株を揺らすと雲のように舞い上がります。

一方、ハダニは甘露を出しません。細かいクモの巣状の糸と葉のかすり状の傷みがあって、ベタつきがない場合はハダニです。

すす病:あとから来る問題

甘露をそのままにしておくと、すす病菌の培地になります。葉の表面を覆う、すすのような黒いカビです。すす病は植物そのものに寄生するわけではありませんが、厚く覆うと光を遮り、時間とともに株を弱らせますし、見た目も台無しです。同時に確かなヒントでもあります。黒いすす状の汚れがあるなら、甘露を出す害虫がしばらく前から活動しているということです。なお、梅雨から夏の高温多湿の時期は、カイガラムシもすす病も一気に広がりやすいので特に注意してください。

駆除と掃除の手順

  • 1. まず株を隔離し、ほかの鉢に広がらないようにします。
  • 2. 懐中電灯で茎・葉の付け根・葉裏をよく観察し、薬剤を使う前に害虫を特定します。
  • 3. 物理的に取れるものは取ります。ぬるめのシャワーで洗い流し、濡れ布で葉を拭き、カイガラムシは爪や消毒用アルコールを含ませた綿棒でこすり落とします。コナカイガラムシも同様に。
  • 4. 殺虫石けん(脂肪酸系)やニームオイル系の薬剤を、葉裏まで丁寧に散布します。卵は1回では死なないので、5〜7日おきに最低3回繰り返してください。
  • 5. 甘露とすす病は薄い石けん水で洗い流します。甘露が止まれば黒い汚れも簡単に落ちます。
  • 6. 1か月は隔離したまま週1回チェックし、それから元の場所に戻しましょう。

害虫ではないベタつき

無害なケースも2つ知っておくと安心です。ひとつは溢泌(いっぴつ)現象で、夜間に余分な水分を葉の縁の水孔から押し出す働きです。種類によってはその水滴に糖分が含まれ、乾くと少しベタつきます。虫がまったく見当たらず、葉先に数滴あるだけなら心配いりません。もうひとつは花の蜜で、ホヤなど一部の植物は花や花外蜜腺から粘り気のある蜜を出します。正常な現象です。見分け方は分布です。甘露は害虫の下に広く散らばった膜状に付き、蜜や溢泌は葉先や花など決まった場所に現れます。

予防のポイント

ベタベタ被害の多くは、新しく迎えた株と一緒にやってきます。新入りは2週間隔離し、水やりのたびに葉裏を確認しましょう。害虫は弱った株、乾かしすぎた株、肥料過多の株でいちばん増えます。ときどき葉のほこりを拭くだけでも、盛り上がりや白い綿がコロニーになる前に気づけます。

カイガラムシとコナカイガラムシの区別がつかない、甘露なのか無害な水滴なのか判断できない——そんなときはPlantMeで葉を撮影してください。写真から害虫や病気を判定し、対処の手順を案内します。

よくある質問

葉のベタベタした汚れは何ですか。

ほぼ甘露です。カイガラムシ、アブラムシ、コナカイガラムシ、コナジラミなどがベタつきの上側で吸汁して排出した糖分です。茎と葉裏を確認してください。

ベタつきは必ず害虫のサインですか。

いいえ。数滴だけなら溢泌現象や花の蜜のこともあり、これは無害です。広い範囲がベタつき、黒いすす状の汚れがあるなら害虫です。

すす病はどう落としますか。

まず害虫を駆除してください。すす病は甘露の上に育ちます。そのあと薄い石けん水で黒い汚れを拭き取れば、新しい甘露が出ない限り再発しません。

甘露は植物に害がありますか。

甘露自体は無害ですが、株を弱らせる害虫がいるサインであり、光を遮るすす病の栄養にもなります。原因を早めに断ちましょう。

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