ジャーナル/Seasonal · 7分で読めます
ゼラニウムの冬越し方法
文: Arthur Meade · 家庭菜園と季節の作業
ゼラニウム(ペラルゴニウム)の冬越し方法を3通り解説。室内での鉢植え管理、9〜10月の挿し木、休眠株の保存法と、春の再スタートまでをまとめました。
かんたんに言うと
ゼラニウム(ペラルゴニウム)は寒さに弱い多年草で、霜に当たると枯れてしまいますが、室内であれば簡単に冬越しできます。霜が降りる前(11月頃)に、明るく涼しい室内(10〜18℃)で鉢植えとして管理する、9月から10月上旬に8〜10cmの挿し木を作る、7〜13℃の暗く涼しい場所で休眠株として保存する、のいずれかの方法をとりましょう。春(3月〜4月)に切り戻して再スタートさせ、遅霜が終わる4月下旬〜5月に屋外へ戻します。日本の夏は高温多湿なので、冬越しに加えて夏越しの対策も必要です。
花壇や寄せ植えで今を盛りと咲いている「ゼラニウム」は、実は南アフリカ原産の寒さに弱い多年草、ペラルゴニウムです。霜に当たると枯れてしまいますが、秋に処分して来年また買い直す必要はありません。冬越しさせれば株の大きさを維持でき、翌年の夏は早くから花を楽しめますし、お気に入りの品種を無料で残すこともできます。もっとも確実な方法である挿し木は、株がまだ元気に育っている時期にこそうまくいくので、計画を立てるなら今がその時です。
自分の株と締め切りを知る
本当の意味での「ハーディ・ゼラニウム」(フウロソウの仲間)は屋外の地面でそのまま冬を越し、これから紹介する対策は不要です。以下はすべて、ゾナル系やアイビー系のペラルゴニウム、リーガル系、香りの葉を持つ品種など、いわゆる「ゼラニウム」に当てはまります。締め切りは初霜です。軽い霜でも1回当たれば株は傷んでしまうので、夜間の気温がまだ5℃を上回っているうちに動きましょう。日本の多くの地域では、11月頃に霜が降り始める前にすべてを室内へ移すのが目安です。
方法1:観葉植物として室内に取り込む
明るく涼しい窓辺があるなら、いちばん手軽な方法です。霜が降りる前に庭の株を掘り上げるか、鉢のまま室内へ運び、害虫がついていないか確認して、株全体を3分の1から半分ほど切り戻します。新しい水はけのよい用土に植え替え、いちばん日当たりのよい窓辺に置き、涼しい環境(10〜18℃が理想)を保ちましょう。22℃前後の暖房のきいた部屋では、色の薄い間延びした茎になりがちです。水やりは用土の表面数cmが乾いてから。冬の間は間延びした芽を葉の節のすぐ上で摘み、こんもりとした姿を保ち、真冬までは肥料を与えないでください。
方法2:9月から10月上旬に挿し木を取る
挿し木は昔からの定番の保険で、親株がまだ勢いよく育っている9月から10月上旬が適期です。若い挿し木苗は、親株1株よりずっと少ないスペースで窓辺の冬越しができます。
- 花のついていない枝先を、節のすぐ下で8〜10cmほど、清潔でよく切れるナイフで切り取ります。
- 下のほうの葉と花芽はすべて取り除き、上部に葉を2〜3枚だけ残します。
- パーライトや川砂を半量ほど混ぜた水はけのよい用土に挿します。発根促進剤は必須ではありません。ペラルゴニウムは比較的簡単に発根します。
- 真昼の直射日光を避けた明るい場所に置き、やや乾かし気味に管理します。ペラルゴニウムの挿し穂をビニール袋で覆うのは避けましょう。湿気がこもって腐りやすくなります。
- おおよそ4〜6週間で発根します。発根した苗は1本ずつ鉢上げし、春まで涼しく明るい場所で育てます。
方法3:掘り上げて休眠株として保存する
何世代にもわたって物置や地下室で行われてきた、いちばん省スペースな昔ながらの方法です。霜が降りる前に株ごと掘り上げ、根の土を軽く落として数日間乾かします。暗く、霜の当たらない涼しい場所(7〜13℃が目安)に、逆さに吊るすか、新聞紙や紙袋にゆるく包んで保管しましょう。葉は乾いて落ちますが、これは想定通りです。月に1回は様子を確認し、茎がひどくしなびてきたら冬の間に1〜2回、根を1〜2時間水に浸してください。柔らかくなったりカビが出たりした株は取り除きます。成功率はほかの2つの方法よりやや低いものの、手間も少なく、光がまったく不要な点が魅力です。
自分に合った冬越し方法はどれ?
| 方法 | 必要なスペース・光 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 室内で鉢植え | 明るく涼しい窓辺 | 少ない | お気に入りの株を数株、姿そのまま残したい人 |
| 挿し木 | 小さな明るい窓辺 | 中くらい | 最小のスペースで多くの品種を残したい人 |
| 休眠株の保存 | 暗く涼しい物置や地下室 | 少ないがリスクはやや高い | 大きな株がたくさんあり、窓辺のスペースがない人 |
春に目覚めさせる
冬の終わりから早春にかけて、冬越しさせた株を10〜15cmほどに切り戻し、休眠株は新しい用土に植え替えて、すべてを明るく少し暖かい場所へ移し、通常の水やりを再開します。数週間で新芽が出始めるので、そうなったら2週間に1回のペースで肥料を与え始めましょう。屋外に戻すのは、遅霜の心配がなくなる4月下旬〜5月頃、徐々に外気に慣らしてからにしてください。日本の夏は高温多湿になるため、涼しい半日陰へ移すなどの夏越し対策も忘れないようにしましょう。
プロのヒント:秋のうちに、すべての株や挿し木に品種名の札をつけておきましょう。3月になると、葉のないペラルゴニウムの株はどれも同じに見えてしまいます。
注意:冬越し中のゼラニウムを枯らす最大の原因は、冬の間の水のやりすぎです。涼しく半休眠状態のペラルゴニウムは、3〜4週間に1回程度の水やりで十分なこともあります。迷ったら乾かし気味にしておきましょう。しおれた株は回復しますが、根腐れした株は元には戻りません。
冬越し中の株の様子がおかしい、葉が黄色くなる、斑点が出る、原因不明にぐったりするといったときは、PlantMeで写真を撮ってみてください。500種類以上の病害や生育トラブルを見分け、根腐れなのか、さび病なのか、それとも単なる冬の休眠反応なのかを教えてくれます。
よくある質問
ゼラニウムはいつ室内に取り込めばよいですか。
初霜が降りる前です。秋の初め頃から天気予報をチェックし、夜間の気温が5℃に近づいたら取り込みどきです。挿し木はそれより早く、株がまだ元気に育つ9月から10月上旬に行うのが理想です。
ゼラニウムは屋外で冬を越せますか。
花壇用のゼラニウム(ペラルゴニウム)は、ほぼ霜の降りない地域でしか屋外越冬できません。霜が降りる地域では室内に取り込む必要があります。一方、いわゆるハーディ・ゼラニウム(フウロソウ)は地面に植えたままで問題なく冬を越します。
冬の間、ゼラニウムは暗い場所で休ませたほうがよいですか。
暗い場所で保存するのは、掘り上げて休眠させる根株だけです。葉をつけたまま冬越しさせる鉢植えや発根した挿し木苗は、いちばん明るい窓辺が必要です。暗い場所に置くと葉を落として弱ってしまいます。
冬越し中のゼラニウムの葉が黄色くなるのはなぜですか。
下葉が少し黄色くなるのは、光量の変化に株が適応している自然な反応です。全体的に黄色くなる場合はたいてい水のやりすぎが原因なので、用土をしっかり乾かしてから次の水やりをし、涼しく明るい場所で管理してください。